通販カタログ「ことせ」の顧客分析からわかる、 アクティブシニア女性の特性を大公開!

ハルメク・エイジマーケティングでは、シニア女性に特化した通販カタログ「ことせ」の顧客を対象に、日常生活や終活に関する実態調査を実施しました。

本記事では、調査結果から見えてきたアクティブシニア女性のインサイト・特性や、それを反映した広告事例をご紹介します。

目次

シニア向けコンサルティングサービス

「ことせ」顧客の健康の秘訣がここに!?シニアの日常生活に関する調査


通販カタログ「ことせ」は、アクティブシニア女性特化型の総合通販カタログです。
70代を中心にアクティブ顧客数は約60万人、新規顧客流入数は年間約12万人を誇っています。
シニア向けマーケティングを行う200社以上の企業様から、出稿依頼を受ける「ことせ」の顧客属性や特徴についてはこちらの資料にてご説明しています。ぜひご覧ください。

 

さて、本章では、ハルメク・エイジマーケティングが、「ことせ」顧客に対して実施したシニアの日常生活(健康・趣味・旅行)に関する調査結果をご紹介し、アクティブシニア女性の趣味・嗜好・特徴をひもといていきます。

現在の健康の悩みは「肩こり、腰痛がある」が1位、今後の不安は「物忘れ・認知機能の低下」


まず、現在の健康に対する悩みについて尋ねたところ、全年代の平均では「肩こり、腰痛がある」が40.1%で1位でした。
次いで、「血圧が高い」(35.6%)、「視力の衰え/目がかすむ」(34.2%)、「コレステロール値が高い」(32.0%)、「太り気味(ダイエット対策)」(29.5%)が上位を占めています。
また、65歳~69歳のシニアは「太り気味」を悩みとする方が多いですが、年齢が上がるごとにその割合は減少する傾向がみられます。


 

今後の健康に対する不安としては、全体では「物忘れ・認知機能の低下」(53.7%)が1位でした。
特にシニア女性は男性よりも長生きする傾向があるため、認知機能が低下するリスクが高く、認知症になったときに面倒を見てもらえないことを心配する方が多いことがうかがえます。
「生活習慣病」「寝たきり」「ガン」はいずれも約35%となりました。

 

年代ごとをみてみると、65~69歳の健康に対する不安は「生活習慣病」の割合が高く、75歳以上では「寝たきり」が高い結果となりました。


健康への取り組みとして「体操・運動」「サプリメントを摂取」など自分で手軽に行えるものが多い


健康についての取り組み状況をうかがったところ、年代で大きな差は見られず、「体操・運動」(53.1%)、「サプリメントを摂取」(42.9%)、「趣味を持つ」(33.3%)が上位でした。
この結果から、自分で手軽に行える取り組みが多いことがわかります。

 

また、「サプリメントを摂取」の取り組み割合が高いことを裏付けるように、「ことせ」では各種サプリメントが非常によく購入されており、「ことせ」顧客のサプリメントに対する抵抗感は薄い特徴があります。通販慣れをしているからこそ、サプリメントを購入する人が多いとも言えます。


趣味に関しては年代が上がるにつれ、自宅でできる手芸やガーデニングが人気


趣味に関して尋ねたところ、全体の1位は「園芸・ガーデニング」、2位が「読書」、3位が「国内旅行」でした。
年代ごとでみると、60代は「映画」の比率が高くなっています。また、コロナ禍を反映してか「園芸・ガーデニング」「手芸・洋裁」といった自宅で手軽に行える趣味への比率は、年齢が上がるほど高くなることがうかがえます。


コロナ前の旅行頻度は、年に1回以上が64.1%と一般のシニアよりも高い


コロナ前の国内の旅行頻度を調査したところ、全体として1年に1回以上行く方は64.1%でした。
観光庁旅行・観光消費動向調査(2019年1月~12月)によると、一般のシニアの旅行頻度は52.4%※であることから、「ことせ」顧客は旅行に行く方の割合が多く、体力維持が一定程度できており、アクティブな方が多いことがわかります。

出典:観光庁「旅行・観光消費動向調査(2019年1月~12月)」(70代女性、国内宿泊旅行の経験率)

アクティブシニア女性の特性:
歳を重ねても趣味や旅行を楽しむために、日常的に健康を心掛ける

ここまで、「ことせ」顧客の健康・趣味・旅行に関する調査をご紹介しました。
調査結果をまとめると、「ことせ」の顧客は、体操やサプリメントの摂取など自分でできる限り健康の不安を解決・対処をしたい志向が強く、歳を重ねてもやりたいことに取り組めるよう日常的に健康を心掛けている方が多いことがわかります。
その結果として旅行といったアクティブな活動もできると言えます。

 

「ことせ」顧客にはアクティブシニアが多く存在するため、こういった特性は、シニア女性の中でも特にアクティブシニアの方々に当てはまると言えるでしょう。アクティブシニアをターゲットとしている、もしくはターゲットにしようと検討している企業様はぜひご参考ください。

 

では、健康的な生活を心掛けている「ことせ」顧客は、シニアならではの話題である「終活」に関して、どのように考えているのでしょうか。次章では、終活に関する調査結果をご紹介します。

 「ことせ」顧客の終活状況とは?シニアの将来に関する調査

終活に関して取り組んでいる方は70%超

「終活を実施中・予定中」の方は全体で70%超であり、60代でも半数以上を占めます。
「既に行っている」と回答した方の割合は年齢が高くなるにつれ増え、75歳以上では3割を超えてきます。

主な終活の取り組み内容は、身辺整理

終活の取り組み内容として最も多かったのは「家具や家の中の荷物整理・処分」(85.5%)でした。
次いで「衣類やアクセサリーなどの整理・処分」(64.1%)、「加入保険の整理・見直し」(52.7%)となっており、身辺整理に取り組む方が多いことがわかります。

 

また、75歳以上になると「お墓の準備・用意」、「遺影写真の用意」を行う方が増えることも見て取れます。


アクティブシニア女性の特性:終活に取り組むのは、子供に迷惑や負担をかけたくないから

以上の調査をまとめると、「ことせ」には終活への意識が高い顧客が多く、身辺整理を早い段階から行っていることがわかります。まだ体力があり実親も生存している65歳前後の時期に、自分だけでは決めにくいお墓や仏壇・契約の見直しに取り組む背景には、「子供に迷惑や負担をかけたくない」という顧客のインサイトが隠されていると言えます。

アクティブシニア女性のインサイトとは?
インサイトを反映した事例とともにご紹介!

アクティブシニア女性のインサイト・特性とは


すべての調査結果を踏まえると、「ことせ」顧客のシニア女性には以下のようなインサイト・特性があると言えます。

  • 歳を重ねても、趣味や旅行などやりたいことをアクティブに楽しみたい
  • 自分でできる限り解決・対処し、自立した生活を送りたいという志向がある
  • 終活に熱心に取り組むのは、子供に迷惑や負担をかけないため
  • 終活は体力のあるうちから少しずつ準備していく人が多い

アクティブシニア向けに広告を出稿する場合は、ご紹介したようなインサイト・特性を反映させることでより高い効果を発揮できます。そこで次章では、インサイトを反映した通販カタログ「ことせ」での広告事例を3つご紹介します。

通信教育会社様の事例:自立志向やアクティブ精神をくすぐる広告を出稿

1つ目は、「歳を重ねても趣味などやりたいことのためにアクティブに動きたい」というシニアのインサイトを活用した広告事例です。

 

株式会社ユーキャン様では、「人生を楽しむ新習慣」という前向きなキャッチを打ち出し、習い事や趣味に関する通信教育講座を提案する広告施策を実施しました。「ボールペン字」「リンパケア」「食生活アドバイザー」など多種多様な講座をご紹介することで、趣味に対してアクティブなシニア女性が新しい趣味を見つけたり、好きな講座を自分で選べたりできるようにしています。

 

クリエイティブデザインに関しても、大見出し、小見出しが目立つデザインにすることで、多くの講座がある中から自分の興味のある講座を見つけやすいよう工夫しています。こうした施策が功を奏し、高い成約率を達成しました。

▼通信教育ユーキャン様の実際の広告

生命保険会社様の事例:子供や家族に迷惑をかけたくないというインサイトを活用

2つ目は、「子供や家族に迷惑をかけたくない」というインサイトを活用した事例です。

 

プラス少額短期保険株式会社様は、「葬儀費用や遺された家族への備え」というキャッチコピーを打ち出し、「家族に迷惑をかけたくない」と考えているシニア女性にマッチする死亡保険の契約見直しに関する広告を出稿しました。
「高齢のため保険の加入を諦めていた方」「葬儀費用や遺品整理費用を準備したい方」というように対象となる人物像を具体的に提示している点も特徴です。

 

一目でわかりやすいクリエイティブになるよう工夫し、かつ手軽な掛け金など少ない情報量でしっかりと訴求したことで、高いレスポンスを獲得しました。

 

▼プラス少額短期保険株式会社様の実際の広告

出版社様の事例:アクティブなシニアに向けて終活をポジティブに紹介

3つ目は、終活に熱心に取り組むアクティブシニアに向けて、終活をポジティブに訴求した事例です。

 

株式会社小学館集英社プロダクション様は、終活に関する書籍2冊の広告を出稿しました。
2冊とも死にまつわる本ですが、終活を前向きに捉える表現を使ったり、全体としてデザインを明るくしたりと、アクティブな「ことせ」の顧客にマッチしていると考えられます。
また、キャッチコピーも非常にわかりやすく、どこを見てほしいか整理された導線となっています。
実際にレスポンスの数値は非常に良好であり、ECへの誘導にも成功しました。

 

▼株式会社小学館集英社プロダクション様の実際の広告

まとめ:「ことせ」の顧客にはまる広告とは?


以上の調査や事例を踏まえ、「ことせ」の顧客にはまる広告をまとめると以下のようになります。

 

まずは、顧客の興味関心にフィットしていることが前提です。
そのうえで、ITリテラシーがそれほど高くない70代以上の顧客が多いため、電話番号やハガキなどアナログチャネルからの申し込み導線を整備する必要があります。オファーやキャッチがわかりやすく、伝えたいポイントが一目で目に付く誌面作りも求められます。

 

そしてご紹介した事例のように、「趣味や旅行などやりたいことをアクティブに楽しみたい」「子供に迷惑や負担をかけないよう終活に熱心に取り組みたい」といった「ことせ」顧客のインサイトを踏まえた広告や施策を実施することが重要です。

 

ほかにも、「食品系は画像のみずみずしさを大事にして見た目の美味しさを表現する」、「趣味習い事に関しては、多様な趣味嗜好にマッチするようあえてジャンルを幅広く設定する」など、商材に応じた工夫が必要となります。

 

以下資料では、「ことせ」の顧客属性や特徴、広告出稿の事例などを詳しく紹介しています。
ご興味のある方はぜひご覧ください。

この記事の監修者プロフィール

シニアマーケティングLAB事務局

シニアマーケティングLAB事務局

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