【2026年最新】シニア女性の健康課題とは?調査から探る企業の打ち手

「シニア層は具体的にどんな健康の悩みを抱えているのだろう」「自社の施策にどう落とし込めばよいかわからない」「根拠となるデータがなく社内説明が通らない」といったお悩みはありませんか?

本記事では、株式会社ハルメク・エイジマーケティング 生きかた上手研究所が実施した最新「健康調査」のデータをもとに、50〜70代のシニア女性が抱える最新の健康課題や消費動向をひも解きます。シニアのリアルな健康状態への理解を深め、明日からのマーケティング施策に活かせるヒントをご紹介します。


〜調査概要〜
調査方法:WEBアンケート
抽出方法:ハルトモ(ハルメクのモニター組織)
エリア:全国
対象条件:50〜79歳女性
有効回答数:476サンプル(50-59歳/98s 60-69歳/248s 70-79歳/121s)
※2024年調査:538サンプル
※2023年調査:476サンプル
調査実査日:2025年9月9日(火)~9月12日(金)
※2024年調査:2024年9月10日(火)~9月13日(金)
※2023年調査:2023年9月8日(金)~9月11日(月)

目次

「健康だけど不安」シニア女性の健康への意識とは?


シニア女性の多くは、自身の健康について「健康だと思う」「やや健康だと思う」と回答しており、その合計は76.2%と高い数値になっています。

健康自覚が高い一方で、下のグラフが示す通り、現在調子の悪い部位のトップ3は「目(41.5%)」「腰(34.0%)」「歯(30.2%)」となっており、発生している症状としては「お腹がぽっこり出ている(47.5%)」「コレステロール値が高い(37.5%)」「疲れやすい/疲れが抜けない(34.5%)」が上位に挙がっています。

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シニアが「悪くならないように」気を付けている部位・症状


興味深いのは、悪くないように気を付けている箇所として「歯(71.1%)」が突出している点です。「現在悪い部位」で上位だった「目」や「腰」を抑えてトップとなっており、シニアが「悪くなる前からの予防」を強く意識していることがうかがえます。歯は「食べる・話す」といった生活の質を左右するだけに、年を重ねるほど気になるポイントなのではないでしょうか。

症状面では「コレステロール値が高い(33.6%)」に対する予防意識の高さが目立ちます。普段は「自分は健康だ」と思っていても、健診などで明確な指摘を受けるケースが多いためでしょうか。こうした具体的な「数値」として表れるリスクに対しては、しっかり予防行動へ舵を切るシニアの姿が浮き彫りとなっています。



マーケティングの現場においては、単に「健康に良い」と抽象的に伝えるよりも、「ぽっこりお腹」や「歯のケア」など、彼女たちが日常的に気にしている具体的なポイントに焦点を当てるアプローチが響きやすいと言えるでしょう。

なお、そのほかの各部位や症状や、年代別の詳細なデータは上位TOP30までダウンロード資料で取りまとめております。
こちらからご覧ください。

「認知症・病気予防」への意識が拡大中


シニア女性は健康のために具体的にどのような行動をとっているのでしょうか。健康予防において気をつけていることとしては「運動不足になりにくい生活(72.6%)」「ストレスのたまりにくい生活(66.4%)」「免疫力をつけること(62.7%)」が上位に挙げられています。

さらに“認知症予防“や”病気になりにくい生活を送る”ことに関する要素が、この3カ年で増加傾向にあることも特徴的です。

シニアが健康維持のために取り組んでいる対策TOP3

実際に行っている対策のトップ3は「適度な運動を行う(73.2%)」「楽しい時間を過ごすようにする(67.7%)」「定期的に病院・歯科・院、クリニックに通う(66.2%)」でした。


ここで注目したいのは、3位の「定期的に病院・歯科・院、クリニックに通う」という回答が前年調査から増加している点です。運動や楽しい時間を過ごすといった生活習慣の改善だけでなく、専門機関を頼って定期的なメンテナンスを行うシニア女性が増えているようです。

こうした背景を踏まえると、自社の商材がいかに「楽しい時間」を創出できるか、あるいは「無理のない運動」をサポートできるかを伝えるコミュニケーションが有効になりそうです。また、医療機関などでの専門的なケアを日常的に補完するアイテムとして商品を位置づけることも、一つの打ち手となるかもしれません。

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健康に関する1年間の消費金額の変動

健康への関心は、実際の出費にも表れています。1年間で健康にかけている平均金額は全体で約15.7万円となっており、前回調査から約1.8万円もアップしました。

消費金額を押し上げている主な要因を見ると、「運動サービス」が前年から約3,000円、「医薬品・医療品」が約5,000円、「マッサージ、整体」が約4,000円増加しています。

身体を動かすためのフィットネス施設や、プロにケアを任せるマッサージなど、「体験型」のサービスや具体的な医療品に対して、シニア女性が積極的にお金を使っている状況が見えてきます。もし自社の商材が比較的単価の高いものであっても、「健康維持のための価値ある投資」としてメリットを明確に提示できれば、十分に購買の選択肢に入ると考えられます。運動施設や整体サロンなどのサービス事業者と連携したプロモーションなども検討の余地がありそうです。

シニアの健康に関する価値観とは?年代別の違いに注目

では、シニア女性が健康に対して究極的に求めているものは何でしょうか。生涯の価値観に関する質問(重視したいことを最大3つまで選択)では、どの年代も「一生自分の足で歩きたい」「ボケたくない」が上位ですが、その一方で「長生きしたい」という回答は8.1%にとどまっています。さらに「子どもに迷惑をかけたくない」が前年から4pt増加しており、60代では半数が回答しています。


なお、詳細なグラフデータはダウンロード資料にまとめておりますが、別途聴取している、目先の生活価値観に関する設問では、年代ごとの違いが顕著に現れます。たとえば、50代では「美肌でいたい(40.8%)」が上位を占めるのに対し、70代では18.2%に留まり、「免疫力を高めたい(78.5%)」「筋肉をつけたい(67.8%)」といった数値が圧倒的に高くなります。

健康の悩みについても同様です。50代・60代では「継続的に行うことが難しい(50代:43.9%、60代:42.3%)」が突出しており、さらに50代は「費用負担が大きい(26.5%)」点も課題となっています。一方で70代になると、「健康全般に関する意識、悩みはない(33.9%)」という回答が50-60代に比べて最も高くなります。

このように、年代によって向き合っている壁が異なると言えそうです。50代は美容への関心も残しつつ、習慣化や費用のハードルを感じている時期。60代は自身の老いが「家族への負担」に繋がることを意識し始める時期。そして70代になると、肉体的な維持(免疫・筋肉など)にフォーカスが絞られ、自分なりの健康スタイルが確立されて悩みが減っていく様子がうかがえます。

自社商材のターゲット年代に合わせて、訴求の切り分けを行うことが重要になりそうです。例えば50代向けには「美容効果」や「コスパ・手軽さ」を、60代向けには「家族に迷惑をかけない自立した生活」を、70代向けには「ダイレクトな筋力・免疫力サポート」を強調するなど、各年代の隠れた本音に寄り添うメッセージ設計が有効と考えられます。

まとめ

今回の調査結果をまとめてみましょう。

  • 7割超が現在健康だと自覚している一方、「歯・目・腰」のケアや「コレステロール」に対する具体的な予防意識が非常に高い。
  • 運動やストレスケアに加え、専門機関への定期的な通院を健康対策として取り入れるシニアが増加している。
  • 健康への年間消費額は約15.7万円に増加。運動サービスや医療品、マッサージなどへの投資が活発化している。
  • 50代は「美容・習慣・費用」、60代は「家族への配慮」、70代は「筋力・免疫の維持」と、年代によって刺さるキーワードが異なる。

シニア層をひと括りの「高齢者」として捉えるのではなく、ライフステージの変化に応じたきめ細やかな対応が必要不可欠であると推測されます。

商材を届ける際は、次のように年代に合わせて提供する価値(ベネフィット)をチューニングすることが求められそうです。


  • 50代には:タイパやコスパを意識した「続けやすさ」をアピールする
  • 60代には:「子どもに迷惑をかけたくない」気持ちに寄り添う
  • 70代には:迷わず取り入れられる「シンプルな機能的価値(免疫・筋肉など)」をまっすぐに伝える

このようにターゲットの年齢層に合わせたコミュニケーションを設計することが、より深い顧客エンゲージメントとLTV(顧客生涯価値)の向上につながるのではないでしょうか。

「シニア」と一括りにせず、50代(タイパ/コスパ)、60代(情報の信頼性)、70代(シンプルな機能的価値)と年代別に訴求を分けることが成功の鍵です。

ダウンロード資料では、本記事でまとめた内容以外にも各年代別で集計したデータをご覧いただけますので、ぜひご確認ください。

また、シニアの「睡眠」についてなど、この記事では公開していない調査情報もありますので、ご興味がある方は、ハルメク・エイジマーケティング 生きかた上手研究所までぜひお問い合わせください。

この記事の監修者プロフィール

生きかた上手研究所

生きかた上手研究所

ハルメク生きかた上手研究所は、雑誌「ハルメク」の全月刊誌販売部数No.1達成(※)を支えた社内シンクタンクです。「ハルメク」から生まれた6,000人を超えるハルメクモニター(通称:ハルトモ)とのつながりを起点に、コンテンツ・商品・サービスの開発につなげています。

※日本ABC協会発行社レポート2025年7月~12月

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