シニアの推し活事情とは?実態調査をもとに推し活市場の変化をどう活かす?

好きな人物やキャラクターを応援する「推し活」がシニア女性にも広まっています。「推し」がいるシニア女性の割合は高まっており、「推し活」にかける費用も増加傾向にあります。

本記事ではシニア女性の「推し活」事情について、ハルメク 生きかた上手研究所が実施した実態調査をもとに解説します。

目次

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調査にて判明!最新のシニアの「推し活事情」

近年、自分の好きな人物やキャラクターなどを応援する「推し活」が流行しています。
「推し活」は2021年の新語・流行語大賞にもノミネートされた言葉であり、50歳以上のシニアにも現在広がっています。
以降では、株式会社ハルメクホールディングスのハルメク 生きかた上手研究所が、2022年6月と2023年6月に50~81歳(2022年は50~84歳)の女性を対象に行った調査にて分かった、最新のシニアの推し活事情と、2022年から2023年にかけての変化をご紹介します。

【調査概要】
調査の方法:WEB アンケート
調査の対象:50~81 歳の全国の女性 461 名
調査実施日:2023 年 6 月 9 日(金)~6 月 12 日(月)
調査主体 :株式会社ハルメクホールディングス ハルメク 生きかた上手研究所

 

前回調査は2022年6月21日(火)~6月24日(金)50~84歳全国の女性559名を対象にWebアンケートを実施。

「推し」がいるシニア女性は昨年から増加傾向!

シニア女性の「推し」への認知度は全体のうち9割以上にのぼり、
「推し」がいる人の割合は 47.9%(221人)と、半数近くであることが調査結果から分かりました。
2022年の調査では「推し」がいる人の割合は35.2%であり、2022年~2023年にかけて「推し」がいるシニア女性が増加傾向にあることも明らかになりました。

また、推しがいない人(223人)のうち、21.5%(48 人)の人が「以前はいた」と答え、39.5%(88人)の人が「以前も今もいないが興味はある」と答えています。

一人当たり年間平均使用額は約10万円⁉

推しがいるシニア女性のうち、推しにお金をかけている人の割合は72.4%であり、2022年の調査(69.5%)に比べ微増しています。
また、実際に推し活にかけている一人当たりの年間平均額は102,883円であり、2022年(90,352円)に比べ12,000円以上アップしています。

推しがいるが故の悩みを抱える人は多いものの、幸福度は高いという調査結果も

「推し活」が広まっている一方、「推し」がいることでの悩みも顕在化しています。具体的には「お金がかかる」「チケット争奪戦が大変」「時間の確保が大変」といった悩みが挙げられます。
実際に、2023年の調査では、2022年の調査に比べ「推し」がいることでの悩みがないと答えた人は減っており、悩みを抱える人が増加しました。


とはいえ、推し活による悩みを抱える人は多いものの、推しは人生の活力と感じている人が多く、推しがいる人のほうが幸福度が高いことも明らかになりました。例えば、「推し」がいることの良い点として「活力、元気をもらえる」「楽しい時間が増える」「生活にハリが出る」などの回答は6割を超えており、「推し」の存在がその人の感情や生活にポジティブな影響を与えていることが伺えます。


シニアマーケティングにおけるシニアの「推し活」の可能性

ご紹介したように、シニア女性の推し活は盛んになっており、この変化がシニアマーケティングに大きな影響を与える可能性が高まっています。「推し活」に関して経済的な悩みを持つシニアは増加傾向にあるものの、推し活にお金や時間を投じることで生活が充実し、心身にまでポジティブな変化を感じているシニアも多くいます。


また世間一般的にも、推し活の行動やコミュニケーション、パターンなどが多様になり、活動に幅が生まれていると言われています。複数の対象を同時に推す「複数推し」、アイドルなどのグループ全体を推す「箱推し」、長年にわたり特定の対象を推し続けている「長推し」などがあり、シニア市場でも拡大していくでしょう。


推し活が盛んになった大きなきっかけは約3年間続いたコロナ禍であり、その間にデジタルを利用した推し活が増えました。行動制限が解除されたことでアクティブなシニア女性はリアルの場でも推し活を活発に行っていくことが予想され、推し活マーケットはデジタルとリアルの双方で今後も拡大していくと、ハルメクでは考えています。


日本経済活性化のきっかけになる可能性もあり、大きなポテンシャルを持つシニア女性の推し活市場を、自社のビジネスに生かしてみてはいかがでしょうか。シニアの推し活市場でアプローチする方法について知りたい方は、生きかた上手研究所のリサーチメニューをご覧ください。

この記事の監修者プロフィール

生きかた上手研究所

生きかた上手研究所

ハルメク生きかた上手研究所は、雑誌「ハルメク」の全月刊誌販売部数No.1達成(※)を支えた社内シンクタンクです。「ハルメク」から生まれた4,600人を超えるハルメクモニター(通称:ハルトモ)とのつながりを起点に、コンテンツ・商品・サービスの開発につなげています。

※日本ABC協会発行社レポート2023年7月~12月

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