2025年問題

2025年問題の意味／解説／説明

「2025年問題」とは、日本が直面する超高齢社会に伴う社会問題を指す。

この問題は、1947年から1949年にかけて生まれた団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる2025年頃に集中して現れると予想されている。

主な懸念事項には以下のようなものがある。

高齢者人口の増加：高齢者人口の急速な増加により、社会保障費用の急増が見込まれる。特に医療や介護に関する費用の増大が懸念されている

労働力不足：労働年齢層の人口が減少することで、労働力不足がさらに深刻化する可能性がある。これは経済成長の鈍化を招くとも考えられている

医療・介護サービスの圧迫：高齢者の増加は、既に負担が大きい医療・介護サービスへのプレッシャーをさらに高めることになる。特に、認知症患者の増加は、介護サービスにおける人手不足を悪化させると予想されている

年金制度への影響：高齢者の増加は年金制度にも影響を与え、現役世代による支え手の減少で年金給付の持続可能性についての懸念がある

これらの問題に対処するためには、労働力不足の解消、医療・介護サービスの質の向上、社会保障制度の改革など、幅広い分野での対策が求められている。また、テクノロジーの活用、働き方の多様化、地域社会の支援システムの充実など、多角的なアプローチが必要とされている。

2025年問題関連用語　「2040年問題」

日本の超高齢社会に伴う課題を示すものとして「2025年問題」のほかに「2040年問題」という用語もある。

「2040年問題」とは、団塊ジュニア世代（1971～1974年生まれ）が65歳以上の高齢者になる時期の懸念を指す。「2040年問題」では、高齢者の割合がピークに達し、生産年齢人口の急減が同時に進行することで、国内経済や社会維持が危機的状況に陥ることが懸念されている。そしてこの問題は、社会保障の「持続可能性」に関する課題を抱えている。