団塊世代向けマーケティング最前線。2025年問題をチャンスに変えるヒント

2025年には、人口の多くのボリュームを占める団塊世代の全員が後期高齢者(75歳以上)になります。後期高齢者にシフトすることで消費行動が変容するため、団塊世代のマーケティングも変化を迫られています。

本記事では、団塊世代向けマーケティングを成功させるために知っておきたい、後期高齢者の特徴を中心にご紹介します。

目次

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団塊世代が後期高齢者にシフトする2025年

2025年には、人口の最大ボリュームである団塊世代が後期高齢者のセグメントに移行し、日本の人口の4人に1人が75歳以上になると予想されています。これに伴い懸念される問題を本章でご紹介します。

団塊世代とは?

団塊世代とは、第一次ベビーブームの時期に生まれた1947年~1949年生まれの世代のことです。最大の人口ボリュームを持つ世代で、合計で約640万人いると言われています。人口が他の世代よりも多く、子ども時代から競争環境に置かれていたことから競争心が強い傾向にあり、また、テレビ視聴やボウリング・スキーなどの集団エンタメを支えてきた世代でもあります。

 

この人口ボリュームが大きい団塊世代が2022年~2025年の間に後期高齢者セグメント(75歳以上)にシフトすることで、さまざまな問題が起こるとされています。

団塊世代が後期高齢者にシフトすることで起こる問題

後期高齢者にシフトすることで活動量が落ち、それに伴い消費を活発に行わなくなるという問題があります。人口の多い団塊世代の消費が落ち込むことで、企業の売上減少につながります。ゴルフ場を例に挙げると、ゴルフを行う人の数は76歳以上で一気に下落。実施率も30%強も落ち込むため、経営環境の急激な悪化が予想されます。

 

また、団塊世代が後期高齢者になることで、身体だけでなく、メンタルやアセットのいずれにも変化が起きます。例えば、身体の悩みや、趣味、収入の比率などが変わることが調査結果からわかっています。

 

一方で、団塊世代が後期高齢者になることによって、顧客となる彼らのライフスタイルが大きく変化するため、新たなニーズが生まれる可能性も含んでいます。そのため、企業は既存のビジネスモデルやマーケティング戦略の再検討、アプローチの見直しなどを進めることが重要です。

団塊世代が迎える後期高齢者の特徴

後期高齢者層・団塊世代をターゲットにしたマーケティングで今後ビジネスチャンスをつかむためには、後期高齢者層や団塊世代の特徴を把握する必要があります。そこで以下では、後期高齢者の特徴を一部ご紹介します。

75歳を超えても意識は若い

(株)リサーチ・アンド・ディベロプメントが実施した調査によると※、70歳を超えてからようやく自らをシニアだと認識する人が多いことが分かりました。ハルメクでの独自調査でも、シニアの知覚年齢は実年齢より6~11歳若く、他者知覚年齢も実年齢より3~10歳若いことが明らかになっています。

 

※出典:R&Dパートナーズ

健康の不安はぬぐえない

75歳以上の方に健康への悩みや対策について尋ねると、血圧、視力、関節痛に関する悩みが多く、健康不安への対策として具体的に取り組んでいることとしては、体操やサプリ、趣味を持つことといった回答が上位に入っていました。

カラオケや絵画・彫刻など独りで身近に楽しめる趣味の実行率が上がる

アンケート調査を参照すると、コンサートへの参加のようにアクティブな外出を伴う趣味や、読書など集中力を要する趣味は実行率が下がっています。一方で、カラオケや絵画など一人でも楽しめる趣味については、大きな変動は見られませんでした。

消費支出に変化があり、医療費に関する費用が増加する

支出については、自動車など移動に関する費用が減少する一方で、医療費に関する費用が増加する傾向があります。また、収入に関しては、世帯収入は減るものの、資産は増えることからお金は貯まりやすいとされています。

 

▼後期高齢者の支出増減


 

出典:「2021年家計消費状況調査世帯主の年齢階級別特定の財(商品)・サービスの1世帯当たり1か月間の支出(総世帯・世帯人数補正済みの一人当たり支出)」 (内閣府)

ここで紹介した後期高齢者の特徴は一部になります。そのほかの特徴や関連する詳しい調査内容は以下資料で説明していますので、気になる方はダウンロードください。
【資料】これからの団塊世代マーケティング

後期高齢者の特徴まとめ:気持ちは若いと同時に身体の衰えを感じている

後期高齢者の特徴をまとめると、気持ちは若いものの、同時に身体の衰えも感じていることが分かります。そのため、後期高齢者だからといってお年寄り扱いをするような訴求は、後期高齢者にはなかなか受け入れられません。

 

また、恐怖訴求やネガ訴求も失敗しがちです。実際にハルメクで行ったマーケティング成功事例を見ると、広告の表現を「未来の明るい価値を提供する表現」にすることで、後期高齢者への訴求力が上がりました。
ここからわかるように、今後の団塊世代マーケティングでは、「気持ちの若さ」と「身体の衰え」という「二面性を考慮した訴求」が重要になってきます。

ハルメクが実際に実施し、成功・失敗した後期高齢者(今後の団塊世代)への訴求例やクリエイティブ例は資料に詳しく記載しています。
【資料】これからの団塊世代マーケティング

団塊世代の特徴を理解したマーケティングが重要

いかがでしたでしょうか?ここまで紹介したように、団塊世代、つまりこれからの数年で後期高齢者になる世代の特徴を理解したマーケティングを行うことが、今後のシニアマーケティングでは必要になってきます。

 

ハルメクグループでは、50~90代まで幅広い年代をカバーしており、通販カタログ「ことせ」の読者モニターである「コトトモ」では、団塊世代に刺さるクリエイティブを作るための新たなサービスの開発やリサーチを提供しています。

 

・今後後期高齢者になる団塊世代の具体的な特徴を知りたい
・団塊世代が後期高齢者になることで何が大きく変わるのか、詳細な調査を含めて詳しく知りたい
・マーケティングの打ち手を知りたい

このようなニーズをお持ちの方は、以下の資料にてハルメクのサービスも含め詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。また、団塊世代をはじめとした後期高齢者や前期高齢者へのマーケティングについては、当社までご相談ください。

 

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