【ハルメク独自リサーチ】 2021 年「終活」に関する意識と実態 ~ withコロナ時代の終活とは~

ハルメク生きかた上手研究所では、2018年11月に「終活に関する意識と実態調査」を実施しました。それから2年半が経ち、終活に対する意識と実施状況はコロナ禍によって変化したのでしょうか?今回はアンケート結果をもとに2018年のデータと比較しつつ、終活の実態について解説します。

目次

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2021 年「終活」に関する意識と実態 - 調査概要 -

株式会社ハルメクホールディングス 生きかた上手研究所では、 2018年11月に引き続き、2021 年 3 月に「終活に関する意識と実態調査」を実施しました。2021年調査の概要は以下の通りです。

・ タイトル:終活に関する意識と実態調査
・ 調査手法 : Webアンケート
・ 調査対象 : 全国の 50 ~ 79 歳男女 2016 名(配偶者の有無、年齢 5 歳刻みで均等割り付け)
・ 調査期間 : 2021 年 3 月 2 日~ 3 日

本記事では、2018年調査と比較してWithコロナ時代の終活がコロナ禍前と比較して変わらない点、変わった点を明らかにするため、60~74歳1008名の結果についてご紹介します。

2018年調査の詳細は以下の記事から確認できます。こちらもぜひご覧ください。


シニアが「終活」と見なすものとは?

なにを「終活」と見なすのか尋ねた結果、上位3位は「金融口座・金融商品の整理( 42.3% )」「家具や家の中の荷物整理・処分( 41.3% )」「衣服やアクセサリーなど身につけるものの整理・処分( 29.8% )」で、これら TOP3の項目は 2018 年の調査と変わりませんでした。

一方で、「しておきたかったことをしておく」を「終活」と見なす割合は18.0%で、前回調査から17.4ポイント上昇していました。
また、「パソコン内やSNSなどのデータの整理・消去」を「終活」と見なす割合は24.9%、「インターネットやSNSなどデジタル関連の登録・加入サービスの情報整理」は22.2%で、いずれも「お墓の準備・用意」(21.1%)、「お葬式の準備」(20.6%)よりも「終活」として認識される割合が高いこともわかりました。


シニアの約 8 割が「終活は必要」と認識するも実施率は 38.3% と低い結果に

では、60~74歳のうち、「終活を必要だと思う」人、実際に「終活を始めている」人はどれくらいいるのでしょうか?2021 年の調査では、 60 ~ 74 歳のうち、「終活は必要だと思う」人は全体の79.0% でした。一方で「終活をすでに始めている」人のみで見ると全体の 38.3% と、2つの割合の差は 40.7ポイントありました。ちなみに、2018 年調査でも、「終活は必要だと思う」と回答した人は全体の 81.1% 、「終活をすでに始めている」と回答した人の割合は 38.9% と、今回の調査と同様の傾向でした。

シニアが「必要だと思う」終活は?

次に、「すでに始めている」終活を含めた「必要だと思う」終活を見ていきます。
上位3位は「家具や家の中の荷物整理・処分( 42.2% )」「金融口座・金融商品の整理( 38.6% )」「家具や家の中の荷物整理・処分( 41.3% )」「衣服やアクセサリーなど身につけるものの整理・処分( 30.5% )」で、TOP3は「終活と見なすもの」の回答と同じでした。

各項目について「必要だと思う」割合を2018年調査と比較した結果、「生活面での利用サービスの情報整理(電気・ガス、生協、ジムなど)(19.9%)」「インターネットやSNSなどデジタル関連の登録・加入サービスの情報整理(18.1%)」等情報まわりの整理について「必要だと思う」割合が2.0ポイント以上増加していました。

シニアが「必要だと思う」終活ランキングは、以下の資料に掲載しております。

終活に関する意識と実態調査2021報告書抜粋版

with コロナ時代の終活は 2018 年と比べてどう変わった?

ここまでの結果から、Withコロナ時代の終活がコロナ禍前と比較して変わらない点、変わった点が見えてきます。
まず、 変わらない点が、「終活の意識と行動にギャップがある」点です。すでに述べたように、2018年調査、2021年調査に共通して、「終活は必要だと思う」シニアは約8割いるのに対し、実際に「終活を始めている」シニアは4割未満でした。「終活」がシニアにとって、「必要だとわかっているけれども先送りにしがち」なものであることは、コロナ禍前後で変わっていないようです。

一方で、2018 年調査と2021 年調査で変わった点もあります。
1つ目が、「しておきたかったことをしておく」を終活と見なす割合が増加したことです。これは、コロナ禍にともなって、多くの人々が生活に制約を感じていることが影響しているのかもしれません。

2つ目が、「情報まわりの終活」が「必要だと思う」割合が増加したことです。総務省「令和2年 通信動向調査」によれば、2018年のインターネット利用率は、60代で90.5%、70代で74.2%であり、年々増加しています。シニアのデジタル化が進むにつれ、「情報まわりの終活」の必要性も高まっている可能性があります。

このように2018 年調査と比較することで、「終活」に対する意識と実態について、経時変化するもの、しないものが見えてきます。ハルメク生きかた上手研究所では、今後も終活の意識と実態について、定期的に観測していく予定です。

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ここまで、2021 年の「終活に関する意識と実態調査」の調査サマリーをお読みいただき、ありがとうございました。本記事では、調査結果の一部しか紹介できておりませんが、調査概要・グラフなどをまとめたサマリーデータは以下より、どなた様でも無料でダウンロードしていただけます。興味のある方は、ぜひダウンロードのうえご覧ください。

終活に関する意識と実態調査2021報告書抜粋版

※こちらは無料公開している【抜粋版】の資料です。
全調査項目のデータではございませんので、ご注意ください。
また、全調査項目について分析した「2021年終活に関する意識と実態調査報告書」を5万円(税抜)で販売しております。こちらのご購入方法につきましても、【抜粋版】の中でご案内しております。

この記事の監修者プロフィール

生きかた上手研究所

生きかた上手研究所

ハルメク生きかた上手研究所は、雑誌「ハルメク」の全月刊誌販売部数No.1達成(※)を支えた社内シンクタンクです。「ハルメク」から生まれた4,600人を超えるハルメクモニター(通称:ハルトモ)とのつながりを起点に、コンテンツ・商品・サービスの開発につなげています。

※日本ABC協会発行社レポート2023年7月~12月

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