シニアのSNS・LINE利用はどう変化した?最新の調査結果とは

シニアのコミュニケーションやSNS利用はどうなった?最新の調査結果とは

近年、シニアのSNS利用が急拡大しています。なかでもLINEはコミュニケーションツールとして欠かせない存在となり、企業にとってもシニアへのリーチにLINE対策が不可欠となりました。本記事では、最新の調査結果に基づいて、シニアのSNS利用実態、LINEの活用状況、そして公式アカウント運用において重要となるポイントを詳しく解説します。


~調査概要[1]~
調査目的:①シニアのLINEの利用実態を把握する②LINE公式アカウントの登録状況や消費行動との関係を把握する
調査手法:Webアンケート
実施時期:2024年1月
 ※過去調査は2023年1月に実施
調査対象:全国の50〜89歳女性500名
調査主体:株式会社ハルメク・エイジマーケティング


~調査概要[2]~
調査名:デジタルとネットの活用についてのアンケート
調査方法:郵送での質問紙配布アンケート
調査対象:55~74歳の全国ハルメク読者の女性
有効回答数:2023年は454名 ※2011年から毎年実施、回答者数はそれぞれ異なる
調査実施日:2023年7月12日(水)~9月4日(月)
調査主体:株式会社ハルメクホールディングス ハルメク 生きかた上手研究所




目次

最新調査結果からわかるシニアのSNSマーケティングの必要性 

シニアにもスマートフォン・タブレットの普及が進んでいます。総務省主導のジタルデバイド解消にむけての取り組みもあり、60歳以上のスマホ所有率は9割超。それに伴い、シニアのSNS利用も拡大しています。



最新の調査結果によると、シニアは企業やお店のLINE公式アカウントからのメッセージ通知をよく読んでおり、その通知をきっかけとしたアクションも増加傾向にあることがわかりました。

しかし、一方で公式アカウントをブロックしてしまうケースも多く見られました。



シニアはSNSを介した企業とのつながりを求めつつも、自分のニーズにマッチしないコミュニケーションには敏感になっています。このようなシニアの特性を理解し、寄り添ったアプローチを取ることが、今後のシニア向けSNSマーケティングには大切となります。

シニアのSNS利用実態 

実際に、シニアにおけるSNS利用は、昨年と比べてインスタグラムの利用率は4.7ポイント上がり、22.2%に達しました。またFacebookやX(旧Twitter)の利用率も上がっています。 



なかでも注目したいのは、LINEです。上記調査では、ほかのSNSと利用率に開きがあるため掲載はありませんが、NTTドコモ モバイル社会研究所の調査によると、シニアの利用者は、60代で80.1%、70代でも72.7%が利用しているということがわかりました。これは、他のSNSと比べて突出した数字です。 

各SNSの違い 

なぜLINEがほかのSNSに比べて突出しているのでしょうか。そのヒントは各SNSの特徴にあります。 



SNSは大きく分けて、オープン型とクローズ型に分類されます。 Instagram・X(旧Twitter)は内容がWEB上に公開されるオープン型のSNSです。 一方、Facebook・LINEは特定の個人・グループにしか公開されないクローズ型のSNSです。



そして、クローズ型のSNSである FacebookとLINEの違いは、最適化されているデバイスにあります。 



Facebookは、デスクトップ環境での利用を想定したデスクトップデバイス向けからスタートしたサービスで、スマホ向けのメッセージングアプリは「Messenger」という、独立したアプリとして提供されています。 



それに対して、LINEはモバイルファーストのメッセンジャーアプリとして開発されたため、スマートフォンやタブレットでの使用に特化しています。インターフェースがモバイル向けに最適化されているところが特徴です。 

シニアのスマホ利用実態 

ハルメク 生きかた上手研究所がこれまで調査してきた結果では、シニア女性のスマホ利用率は2017年に急速に伸び、その後も上昇を続け、2023年は96.9%となりました。

このシニアのスマホ所有率上昇に伴い、LINEの利用率も上昇していると考えられます。

また、モバイル端末に最適化されたLINEは、個人やグループ間のコミュニケーションに特化しているため 、そういったことを重視するシニアにとっては親和性が高かったといえるでしょう。



シニアのLINE利用実態

それでは、どれくらいの利用頻度でLINEは利用されているのでしょうか? 



シニアのLINE利用頻度調査では、「ほぼ毎日」との回答は、89.6%に達し、前年より3.2ポイント増加しました。これは、シニアの9割がLINEを日常的に利用していることを意味します。 



この調査結果は、シニアにとってLINEが単なるコミュニケーションツールを超え、生活に欠かせないインフラとなっていることを示唆しています。 

シニアがLINEをはじめたきっかけ

シニアがLINEをはじめたきっかけをみると、1位は「家族からのすすめ」で44.4%、2位が「友人知人からの紹介」で42.6%。 



ここからも、家族や友人の影響が大きく、個人やグループ間のコミュニケーションに特化したクローズ型SNSがシニアに好まれていることがわかります。 

シニアがLINEで利用している機能 

家族や友人とのコミュニケーションツールとしてはじめたLINEで、シニアがよく利用している機能は、例年と変わらず「トーク(メッセージ)」97.6%と「トーク(音声通話・ビデオ通話)」60.4%です。 



この結果から、シニアにとってLINEは、変わらずコミュニケーションツールとしての利用が中心であることがわかります。 

シニアはLINEを使いこなせているのか

そして、LINEを使いこなせているのかという問いには「使いこなせている」「まあ使いこなせている」は 78.9% で8割近くの人がLINEをある程度使いこなせていると回答しています。これは、前年より13.9ポイント増加しています。 



以上の調査結果から、シニアはLINEのトーク機能については、使いこなせているということが伺えます。 

LINEをきっかけにアクションを起こすシニア 

そして、そのLINEのトーク機能を使った、LINE公式アカウントからのメッセージ通知をきっかけにしたアクションは全体的に増加傾向にあります。 



LINE公式アカウントのメッセージ通知をきっかけにどんな行動を起こしたのかを見ると、シニアがとったアクションベスト3は年々増加傾向にあることがわかります。 



つまり、このアクションを最大限に活用することが、企業がLINE公式アカウントを活用したシニアへのマーケティングをおこなう上で重要なポイントとなるといえそうです。



ベスト3の具体的な内容は別の詳細資料で公開しています。下記のダウンロードページをご確認ください。 

資料ダウンロードはこちら

LINE公式アカウントの「友だち」として登録させたときの効果

 LINE公式アカウントの「友だち」として登録させたときの効果については、一般ユーザーよりも商品購入率が124%、使用金額が131%になるという調査結果があります。



さらに、友だち追加から90~180日、366日以上経過したユーザーでも、一般ユーザーと比較して購買率118%、126%、使用金額で122%、139%と、ともに高い数値を記録し、購買リフトが確認されています。 (出典: LINE DATA SOLUTION



つまり、LINE公式アカウントを友だち登録してもらうことで、商品訴求が可能となりその結果売上の向上も期待できるといえます。

シニアに公式アカウントを登録させるには

では、実際にシニアはどれくらいLINE公式アカウントを友だち登録しているでしょうか。今回の調査結果によると88.4%が、複数(2社以上)を友達登録しているということがわかりました。これは、シニアが日常的にLINE公式アカウントを活用していることを裏付ける数字といえるでしょう。 

登録している公式アカウントのジャンル 

ジャンル別にみるとシニアが多く登録しているのは、身近な存在のメーカーやお店のアカウントでした。

このことから、シニアは、日常生活に役立つ情報やお得な情報を配信しているLINE公式アカウントを積極的に登録していることがわかります。 



上位の詳細ジャンルについては、ページ下部にある詳細資料をダウンロードしてご確認ください。

公式アカウントを登録したきっかけ 

 LINE公式アカウントを友だち登録させるには、「きっかけ」がとても重要となってきます。 



そこで、シニアがLINE公式アカウントを友だち登録する動機を調査したところ、登録を促す重要なきっかけが明らかになりました。このきっかけは年々増加しており、エンゲージメントを高めるためにも重要な要素であるといえます。



 具体的な内容は別の詳細資料で公開しています。下記のダウンロードページをご確認ください。 

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公式アカウントをブロックさせないために必要なこと 

LINE公式アカウントを友だち登録させることと同様に重要なのは、ブロックさせないようにすることです。せっかくシニアに友だち登録してもらっても、すぐにブロックされてしまっては意味がありません。 



残念ながら、シニアの約7割が、LINE公式アカウントをブロックした経験があるということがわかりました。



さらに、半数以上が6社以上の公式アカウントをブロックしているという驚きの結果も出ています。 



今回の調査では、公式アカウントをブロックした理由も調査。そして、そこからシニアに向けたLINE公式アカウントからの情報発信における重要なポイントが見えてきました。 

シニア向けのLINE公式アカウントを運用するにあたり、ブロック率を下げ、効果的なマーケティング施策を実行するためにも、ぜひ本資料をご活用ください。

またハルメク・エイジマーケティングでは、シニア向けのLINE施策のコンサルティングも行っております。ぜひお気軽にお問い合わせください。

まとめ

シニアのスマホ普及率やSNS利用率は急速に上昇しており、シニアマーケティングにおけるSNS起点のアプローチの重要度は年々上がっています。 



しかし、シニアのSNS利用には、他の年代にない特徴があります。シニアのSNS利用率では、LINEが突出していることもその1つです。また、 LINE公式アカウントからのメッセージをよく読み、通知をきっかけにしたアクションも増加傾向にあるということも特徴的です。ターゲットがシニアとなる場合には、「LINEでいかにつながるか」がこれからのマーケティングは不可欠であるといえます。


今後、サードパーティクッキー制限が強化されることにより、LINEのようなクローズドなプラットフォームを活用した顧客とのコミュニケーションが、ますます重要になっていくと考えられます。 

シニアのニーズに合わせたコミュニケーションの方法を知ることで、シニア向けマーケティングはより効果的な施策を展開することが可能です。  

  

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この記事の監修者プロフィール

シニアマーケティングLAB事務局

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