【50代女性の健康・美容を調査】悩み多きプレシニア世代の特徴とは?

50代女性は今、転換期を迎えています。子育ての終焉を迎える一方で親の介護が視野に入るなど、生活環境が大きく変化していく時期です。さらに、美容や健康面での関心事も、50代女性は60代以上とは異なる特徴を持っています。従来のシニアマーケティングとは一線を画す新たなアプローチが必要とされる世代といえるでしょう。

本調査では50代を「プレシニア」と定義し、現代のプレシニア女性の実態に迫ります。次世代のマーケティング戦略構築に向けた、示唆に富む内容となっています。顧客ターゲットの拡大や若返り戦略をお考えの皆さまに、多角的な視点からの分析データをご紹介します。


〜調査概要〜
調査方法:WEBアンケート
調査対象者:50-79歳女性
調査エリア:全国
分析対象者数:1,254サンプル
実施期間:2023年11月10日(金)〜11月13日(月)
調査主体:株式会社ハルメク・エイジマーケティング 生きかた上手研究所

目次

50代女性「プレシニアにおける5年後の将来への不安」


今回の調査結果から、50代女性は60-70代と比較して、5年後の将来に対する不安を感じている割合が顕著に高いことが明らかになりました。この傾向には、複数の要因が関係しているものと考えられます。

更年期による身体的な変化が顕在化するこの時期、子どもの進学や就職による親子関係の変化も重なります。また、職場では急速なデジタル化への対応が求められ、親の介護という新たな課題も視野に入ってきます。これらの変化に直面することで、自身の役割や存在意義について考える機会が増えていくようです。

60代以降の女性は、こうした変化への適応を経て、新たな生活スタイルを確立している場合が多いと推察されます。一方、50代女性は将来の不確実性が高く、定年後の生活設計についても具体的なイメージを描きにくい状況にあるのかもしれません。

「50代は60代以降に比べ不安が大きい」というのが、プレシニアの特徴と言えるのではないでしょうか。

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50代女性の関心・悩みのタネは60代以降の女性と違う?

  • 50代女性の関心悩みのあるテーマは?


50代から70代の女性に共通する関心事として「自身や家族の健康」「老後」が挙げられる一方で、50代女性に特徴的な傾向も見られます。特に「将来の家計」「現在の家計」への関心が他の年代と比べて高いことが調査からわかりました。

背景には、将来のお金が十分であるかといった、老後資金の不安が影響しているものと推察されます。また、大学などの教育費負担が最大化する時期であることや、住宅ローンの返済が依然として続いているケースも多いことから、現在の家計のやりくりにも大きな関心が向けられているものと考えられます。

「仕事・働き方」や「人間関係」そして「美容」への関心も、50代女性は60代、70代と比べて高い傾向にあることが、上記の調査結果からわかります。次に「美容」に関して、さらに詳しく見ていきましょう。

50代女性の美容に関する価値観を調査

  • 「美容」価値観


美容に対する価値観において、プレシニアである50代女性と60代以降の女性では異なる傾向が見られます。60代以降の女性が自然体な年齢の重ね方を受け入れる傾向にあるのに対し、50代女性は老いに対してより積極的に「抗う」姿勢を持っているようです。

これは、SNSやメディアを通じて年齢を重ねても若々しい女性の姿が頻繁に発信されていることや、美容医療や化粧品など、若さを保つための選択肢が豊富になっていることが影響していることも考えられます。そのため、50代女性は40代に近い美容感覚を持っている可能性が推察されます。

しかし同時に、肌のハリや艶の変化、体力の衰えなど、確実に訪れる老いの兆しを実感し始める時期でもあります。若々しさを保ちたい願望と、避けられない加齢という現実の間で、微妙な葛藤を抱えているのかもしれません。

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「若くありたい?」「自分らしく年代を重ねたい?」50代女性における意識の変化とは

  • 「若くありたい」?「自分らしく年代を重ねたい」?


女性の加齢に対する意識について、興味深い調査結果が得られました。「若くありたい」という願望は50代後半でピークを迎え、その後60代以降になると「自分らしく年代を重ねたい」という意識が徐々に高まっていく傾向が見られます。

このことから、50代女性は美意識の大きな転換点にさしかかっているものと考えられます。40代までの若々しさを保ちたいという気持ちと、これから迎える新しい年代への適応との間で、さまざまな思いが交錯する時期にあるのではないでしょうか。

60代以降の女性たちが、より自然体で年齢を重ねることを受け入れているのに対し、50代女性、特に後半の年代では、まだ若さへの憧れが強く残っているものと推察されます。

50代女性の美意識への理解を深めることで、化粧品やエイジングケア製品の販売戦略に新たな可能性が広がります。「若々しさを保ちたい気持ち」と「自然な加齢の受け入れ」という両面の価値観に寄り添ったメッセージ作りは、より効果的なマーケティング展開につながるでしょう。

50代女性は肌のお悩みオンパレード!?トップ3をチェック!

  • 肌の悩み


肌の悩みに関する調査結果から、50代女性の肌のお悩みトップ3は、「肌のしみ」「ほうれい線」「肌のたるみ」とわかりました。また、抱える肌の悩みの数も、他の年代と比較して多い傾向が見られます。

プレシニア世代は、女性ホルモンの変動など更年期特有の体調の変化の影響により、さまざまな肌トラブルが生じやすい時期にあるものと考えられます。さらに、長年にわたる紫外線ダメージの蓄積や、年齢とともに遅くなる肌のターンオーバーなども、肌悩みの増加に関係していると推察されます。

髪染めに関する調査でも、「完全に染める」「白髪を生かした色にする」といった選択について、年代による興味深い違いが見られました。年代特有の悩みに寄り添ったコミュニケーション設計が、効果的な商品訴求につながるでしょう。これらの調査結果については、ダウンロードページをご確認ください。

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「更年期のピークは50代前半」50代女性の健康に対する価値観を調査

  • 「健康」価値観


50代女性の健康に関する意識調査から、更年期症状は50代前半でピークを迎え、その影響は60代前半まで続くことがわかりました。心身の変化が顕著なこの時期、頭痛や不安感といった症状をはじめ、さまざまな不調を経験する方が多くいます。

特徴的なのは、体調の維持や改善に対する積極的な姿勢です。プレシニアの50代女性は、単に現状を維持するだけでなく、「体や脳の状態をより良くしたい」という意識が強く表れています。

それでは次に、50代女性が抱える具体的な健康の悩みについて、さらに詳しく見ていきましょう。

50代前半女性の要注目データ!「汗をかきやすい」の他にも特徴的な悩みがある!?

  • 現在発生している体の不調/不安箇所


体の不調や不安に関する調査結果から、50代前半女性ならではの傾向が明らかになりました。特に「汗をかきやすい」という症状は、50代後半や60代、70代と比較して特に高い数値を示しています。また「肥満気味」という悩みも特徴的で、これらの不調や不安は50-70代のTOTALと比べても高い傾向にあります。

プレシニアである50代は、美容や健康に関して特に多くの悩みを抱える年代です。他の年代との比較データや詳しい分析結果は、ダウンロード資料でご確認いただけます。

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自分の体・脳は「現状維持」か「より良くしたい」か?50代女性の気持ち

  • 自分の体・脳は「より良くしたい」?「現状維持したい」?


「自分の体・脳はより良くしたい」という意識は、50代後半がピークとなっています。

50代後半頃から、物忘れなどの症状を実感し始めることで、脳の健康への危機感が高まっているものと推察されます。また、更年期に伴う心身の変化も、健康に対する積極的な意識を高める要因となっているのかもしれません。特に50代後半は、それまでの年齢と比べて衰えや今後への不安をより強く感じる時期にあることが考えられます。

プレシニアからシニア女性の健康意識は、年代によって大きく異なる特徴を示しています。年齢層ごとの詳細な分析データや具体的な数値は、今後のマーケティング戦略立案における重要な指標となるでしょう。各年代の特性を理解することで、より効果的なアプローチが可能となります。

まとめ


50代女性は、身体的にもライフスタイルにおいても、大きな転換期を迎える世代です。そのため、50代女性向けのマーケティング戦略においては、この年代特有の心身の変化を深く理解し、それに応じたきめ細かいアプローチが求められます。

特にカスタマージャーニーの設計では、更年期による身体的変化や、子育ての終期、親の介護など、ライフステージの変化に寄り添ったタッチポイントの選定が重要となるでしょう。また、多様化する個々のニーズに対応するため、パーソナライズされたコミュニケーション戦略の構築も不可欠です。

より効果的なマーケティング施策の立案に向けて、50代女性に特化した詳細なインサイトデータをご用意しています。ぜひダウンロードいただき、戦略立案にお役立てください。

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ハルメク生きかた上手研究所は、雑誌「ハルメク」の全月刊誌販売部数No.1達成(※)を支えた社内シンクタンクです。「ハルメク」から生まれた4,800人を超えるハルメクモニター(通称:ハルトモ)とのつながりを起点に、コンテンツ・商品・サービスの開発につなげています。

※日本ABC協会発行社レポート2024年1月~6月

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