2025-2026年シニアマーケティングトレンドを発表!イマ活・ご自愛消費など5大潮流

「シニアの最新トレンドがつかめない」「トレンドワードは聞いたが、具体的な施策に落とし込めない」「社内説明のための根拠データが欲しい」——シニア市場向けのマーケティングや販促を担当される方から、このようなお悩みをよく伺います。市場の変化が激しい今、表面的なキーワードだけでなく、その背景にある「シニアの心理」を理解することが重要です。

本記事では、シニア女性誌部数No.1(※)のハルメクグループが発表した「2025-2026 ハルメク シニアトレンド」に基づき、最新の5つのトレンドを解説します。 これら5つのキーワードを理解することで、シニアが今「何にお金と時間を使いたいと考えているか」が見えてきます。ぜひ貴社のマーケティング施策のヒントとしてお役立てください。


※日本ABC協会発行社レポート(2024年1月〜6月)

目次

2025-2026ハルメク シニアトレンドとは

「2025-2026 ハルメク シニアトレンド」は、ハルメクグループのシンクタンク「ハルメク 生きかた上手研究所」が発表した予測です。 同研究所は、モニター組織「ハルトモ(約5,900名)※2026年1月末現在」からのデータをもとに、シニアのインサイトを分析しています。

トレンド選考方針は、2025年から2026年以降も続くと予測される潮流をまとめたものです。変わりゆく社会経済の中で、シニア特有の課題や社会現象を反映した独自のトレンドが形成されています。

5つのトレンドから見えてくるシニアの「お金と時間の使い方」

【シニアトレンド-1】イマ活

「イマ活」とは、「元気なうちに、今を楽しもう」と、自分の心を満足させるために、価値ある“コト”に時間とお金を使う動きのことです。先の不安に備えるだけでなく、現在の体験に比重を置く消費行動を指します。

このトレンドの背景には、自分を喜ばせる体験へのニーズ集中があります。ハルメクが主催したイベントにおいても、以下のような高価格帯チケットが即完売した事例がありました。

ダイヤモンド・プリンセス チャータークルーズで行く
2025年 大阪・関西万博と熊本・鳥羽・済州島クルーズ 〈8日間〉

368,000円/249,000円
ハルメク オペラ鑑賞会 「ウィーン国立歌劇場」 2025年日本公演 126,000円
ハルメク 特別鑑賞会 八代目 尾上菊五郎襲名披露公演 六月大歌舞伎 39,500円
ハルメク 特別鑑賞会 はじめての大相撲観戦 九月場所〈東京〉 38,800円
ハルメク 特別鑑賞会 「ショパン国際ピアノ・コンクール2025」入場者ガラ・コンサート 35,000円
ハルメク 特別鑑賞会 バレエ「くるみ割り人形」 29,500円


特に「オペラ鑑賞」は12万円を超えるプレミアムチケットであったにもかかわらず支持されました。


また、「豪華クルーズ」や「ちょっと上質なランチ」なども人気を集めており、高額であっても今の自分が楽しめる体験には意欲的であることが読み取れます。

マーケティングのヒント

このトレンドを踏まえ、商品開発・マーケティング担当者は以下の視点での施策が検討できます。

  •  商品設計:価格競争ではなく、「その時しか味わえない」「プレミアムな」体験価値を付加した高単価プランの設計。
  • コミュニケーション:「いつか」ではなく「今、元気なうちに」楽しむことの重要性を訴求するメッセージ開発。
  • クリエイティブ:豪華さや特別感を可視化し、参加することで得られる「心の満足」を想起させるビジュアル展開。

単に高額な商品を提示すればよいわけではありません。「自分の心を満足させるため」という動機が重要です。価格に見合うだけの「価値ある体験」としての説得力がなければ、シニアの心には響かない可能性があります。

【シニアトレンド-2】ご自愛消費

「ご自愛消費」とは、節約疲れからのリバウンドや自分への労りとして、「理由があるなら高くても納得して上質なものを買いたい」という消費行動です。

生きかた上手研究所の最新調査では、購入動機として「自分へのご褒美」や「ストレス解消」を挙げる方が前年よりも増加傾向にあります。現代シニアの購買意欲の変化については、以下の『買い物に関する意識・実態調査2025』レポートをご参照ください。

買い物に関する意識・実態調査 2025


物価高騰や節約志向が続く中でも、シニア層には心身のゆとりを取り戻そうとする動きが見られます。

  • ファッション:ハルメクで販売している10万円を超えるカシミヤコートが支持されている。これは素材や縫製などの「確かな根拠」があるため。
  • ヘルスケア:快眠や健康という価値を実感できる「リカバリーウェア」や「姿勢サポート製品」のニーズが上昇。


経験を積んだシニア世代は、「自分に似合う」「長く使える」といった基準が明確であり、数を多く持つよりも「価値のある一着」を選択する傾向にあります。

マーケティングのヒント

「納得感」と「労り」がキーワードとなります。

  • 商品設計:機能性、素材、製造工程における「価格の正当な理由」を磨き上げる。
  • コミュニケーション:「頑張った自分へのご褒美」「これからの健康への投資」という文脈でのアプローチ。
  • クリエイティブ:品質の高さや、それを使うことによる身体的・精神的な心地よさを強調する表現。

単なる高級品志向とは異なります。「確かな根拠」が求められるため、イメージ先行のブランディングよりも、品質や効能に関する実直なエビデンス提示が重要になると考えられます。

【シニアトレンド-3】戦力シニア

「戦力シニア」とは、仕事が暮らしや趣味の一部として溶け込み、結果として周囲から頼られる“戦力”となっているシニアのことです。

場所や時間に縛られない自由な働き方が拡大しており、以下のようなサービス利用も活用され始めています。

  • おてつたび(リゾートワーク)
  • タイミー(スポットワーク)


50代以上が旅行や地域活動を通じて働く姿が増加しています。彼らの動機は「もう一度自分の好奇心で働く」「今だからこそ、やってみたい」というポジティブなものです。好きで始めたことが、いつの間にか周囲に影響を与え、戦力として頼られる存在になっています。

マーケティングのヒント

人材活用やサービス開発において、シニアを単なる「労働力」として扱わない視点が必要です。

  • 採用・組織:フルタイム以外の柔軟な勤務体系(スポット、リゾートワークなど)の整備。
  • コミュニケーション:「好奇心を満たす」「社会とのつながり」「経験が活きる」といった、金銭以外の報酬(やりがい)の提示。
  • サービス開発:シニアのスキルや経験と、地域のニーズをマッチングさせるプラットフォームやイベントの企画。

従来の「再雇用」や「副業」とは異なる働き方が求められています。義務感ではなく「余生の生き方の一部」としての仕事であるため、過度な責任や拘束を伴うアプローチはミスマッチになる可能性があります。

【シニアトレンド-4】再点火メイク

「再点火メイク」とは、「今を生きる私に似合う」美しさを求め、自分の魅力を更新(アップデート)しようとする動きです。

かつての自分に戻るアンチエイジングではなく、現在の自分に火を灯すようなメイクが注目されています。

  • シニア向けの美容教室の出現。
  • 50代以上の美容系YouTuberの増加。
  •  高市早苗氏のメイク変化が話題になるなど、ロールモデルが洗練を示している。


ヘアメイク職人・「化け子」こと岸順子さんも「年齢を理由に“やってはいけないこと”はない」と述べ、自身の個性を引き出す武器としてメイクを捉える動きが広がっています。


普段YouTubeでよく見る動画のランキングでも「美容・メイク・ファッション」は上位にランクインしています。

動画サービスの利用状況やその実態からシニアのインサイトを抽出し、マーケティング施策へと昇華させることは、極めて有効なアプローチといえます。ぜひ以下のレポートも、戦略立案の参考にしてみてください。

動画視聴に関する意識と実態

マーケティングのヒント

  • 商品設計:加齢を隠すのではなく、今の顔立ちや肌質を活かす商品開発。
  • コミュニケーション:「若返り」よりも「アップデート」「今の自分が一番素敵」というメッセージの発信。
  • チャネル:YouTubeや美容教室など、学び直しができる接点の活用。

「若作り」と混同しないことが重要です。「今の自分に似合う」を探求している点が特徴です。

【シニアトレンド-5】ならわし卒業

「ならわし卒業」とは、過去のしきたりや形式的な人間関係を前向きに手放し(キャンセルし)、自分らしい生き方を再構築する動きです。若者の「キャンセル界隈」が社会規範への拒否であるのに対し、シニアのキャンセルは「自分を取り戻すための手放し」であると分析されています。

  • 年賀状じまい
  • 墓じまい
  • お中元・歳暮じまい


これらが進んでいることが調査で明らかになっています。過去の形式に縛られず、自分に必要な関係性だけを残そうとしています。

「年賀状じまい」「墓じまい」については、生きかた上手研究所で毎年実施している「終活」に関する調査の2025年最新レポートでも「すでにやり終えた終活」として、その実施率を明らかにしています。

終活に関する意識と実態(本人編)

マーケティングのヒント

  • サービス開発:各種「じまい」をスムーズに行うための代行やサポートサービス。
  • コミュニケーション:「やめること」をネガティブに捉えず、「新しい自分時間の始まり」として肯定する提案。
  • 商品設計:虚礼廃止後の、本当に大切な人への少人数・高品質なギフト提案。

単なる「人間関係の希薄化」ではありません。「自分らしい関係性の再構築」が目的であるため、つながり自体を否定しているわけではない点に注意が必要です。

5トレンドを横断して見える共通示唆

これら5つのトレンドを横断すると、シニアの「お金と時間の使い方」に関する明確な共通点が見えてきます。

若者世代がタイパ(タイムパフォーマンス)・コスパを重視し、生成AIなどで労力を「キャンセル」しようとする一方で、シニアは「自分のために時間もお金も使いたい」という前向きな姿勢を強めています。

シニアがキャンセル(手放し)しようとしているのは、自分への投資ではなく「これまでのお付き合いやしきたりという過去のしがらみ」です。 しがらみを手放して生まれた余白を、新たな趣味、仕事、学び、体験といった「自分の心が満足すること」に充てようとする意欲が高いと言えます。

まとめ

2025-2026年のシニアトレンドは、インフレや環境変化の中にありながらも、「過去のしがらみは手放し、自分の心の満足(体験・良質なモノ・新しい仕事・美容)には積極的にお金と時間を使う」という力強い姿が特徴です。

企業がシニアにアプローチする際は、彼らを単なる「高齢者」として見るのではなく、自分のために人生を楽しもうとする「アクティブな生活者」として捉え、その意欲に応える「確かな価値」と「体験」を提案することが求められます。


ハルメクグループでは、シニアマーケティングに関する個別の課題解決やコンサルティングも行っています。より詳細なデータや、シニアのインサイトに関する調査結果を知りたい方は、下記よりお問い合わせください。

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この記事の監修者プロフィール

生きかた上手研究所

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ハルメク生きかた上手研究所は、雑誌「ハルメク」の全月刊誌販売部数No.1達成(※)を支えた社内シンクタンクです。「ハルメク」から生まれた4,900人を超えるハルメクモニター(通称:ハルトモ)とのつながりを起点に、コンテンツ・商品・サービスの開発につなげています。

※日本ABC協会発行社レポート2024年1月~6月

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