【最新調査】朝はパン、昼は麺派が多い?高齢者のリアルな「栄養課題」と食生活から探るシニアマーケティングのヒント

シニア向け食品の開発において、健康維持や低栄養対策への配慮は欠かせません。一方で、朝はパン、昼は麺類を好むシニアが多く、“ご飯派”が減少傾向にあるなど、食卓には見落とされがちな実態があります。シニアが本当に求めている食生活や栄養とは何なのか、企業はシニアにどのような価値を届けるべきなのか――? ハルメク「生きかた上手研究所」の最新調査データから検証していきます。


~調査概要~
調査名:食に関する意識と実態2026(食習慣編)分析レポート
調査方法:WEBアンケート
調査対象:全国20~89歳の男女1,400名
調査実施日: 26年調査:2026年3月13日(金)〜3月16日(月) 25年調査:2025年2月21日(金)~2月24日(月) 24年調査:2024年2月20日(火)~2月21日(水)
調査主体:株式会社ハルメク・エイジマーケティング 生きかた上手研究所

目次

ハルメクグループのシニア調査・ソリューション活用事例

いま、50~80代のシニアは、毎日どのような食事を摂っているのでしょうか。ハルメクグループの「生きかた上手研究所」が2026年3月に実施した「食に関する意識と実態2026(食習慣編)」の調査レポートから、50〜80代の実態を紐解きます。

朝は「パン」、昼は「麺類」。そして進む「お米離れ」

調査結果によると、朝食の摂取率は年代が上がるほど概ね高くなる傾向が見られ、特に60代以上で顕著です。50~80代では男性で94%、女性で91%にのぼり、全体平均(88%)と比較しても高い水準にあります。

■朝食を食べている割合

シニア層には毎日しっかりと朝食をとる習慣が根付いているだけではなく、朝・昼・晩に「何を食べているか」の推移を追うと、食卓の明らかな変化が見えてきます。

■朝:食べているもの推移50-80代【食べている人ベース】

朝食では、50~80代の男女ともに「ご飯」を食べる割合が昨年から5~7ポイント減少し、わずかながら「パン」を選択する人が増加しています。特に男性50〜80代においてその変化が顕著に表れています。

■昼:食べているもの推移50-80代【食べている人ベース】

昼食は50~80代では男女ともに「めん類」が最多を維持していますが、女性50〜80代では「パン」を食べる割合が3年連続で増加傾向を示しています。

■晩:食べているもの推移50-80代【食べている人ベース】

夕食においても、主食である「ご飯」の割合が50~80代男女ともに前年比で減少。女性50~80代では夕食に「めん類」を取り入れる割合が5ポイント増加するなど、夜の食卓でも主食の分散が見られます。

今回の調査で見えたのは、単なる「お米離れ」にとどまらない、「伝統的な和定食スタイル」の衰退です。特に男性50~80代のシニアの朝・晩の食事で「ご飯・大豆製品・味噌汁」が揃って昨年から減少しており、これまで和食から自然に得ていた栄養素の不足が懸念されます。

こうした食卓の変化や栄養課題の現状を踏まえ、パンや麺類といった「現在の食スタイル」に馴染む形で手軽に栄養を補給できる提案などが、ひとつの切り口になるかもしれません。

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自炊・中食・宅配の利用状況 「宅配」は意外にも定着していない⁉

食事の準備手段(自炊・中食・宅配)においても、シニア層に対して一般に抱かれがちなイメージとは異なる実態が見えてきました。

■自炊頻度

20~80代全体の7割以上が週5回以上は自炊をしており、女性は50-80代で「毎日」の割合が全体平均より高くなっています。

■中食(調理済食品を購入して自宅で食べる)頻度

注目すべきは男性シニアの動向です。中食を週3~4回以上利用する割合を見ると、男性50〜80代は女性50〜80代よりも11ポイント高い結果となりました。男性シニアにおいて、市販の惣菜や弁当を活用した食事の簡便化ニーズの高さが伺えます。

■宅配頻度

シニア向けビジネスとして注目されがちな宅配サービスですが、50〜80代の8割弱が「全く利用しない」と回答。現段階では、日常的な食事の手段として定着しているとは言えない状況です。

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高齢者が食品・食事・サプリに求めているもの

「腸活」や「抗酸化」も意識。食事からしっかり栄養を摂りたいシニアの実態

■食事に関する意識・行動

「食事に関する意識や行動」を見ると、特に女性50〜80代において「腸活を心がけている」「老化防止・抗酸化作用のある食品を選ぶ」といった項目が全体平均に比べて高く、日々の食事を通じて積極的に健康維持に取り組む姿勢が見受けられます。

■食事から摂取したい成分

50〜80代男女ともに「たんぱく質」「食物繊維」「カルシウム」がTOP3を占めています(※男性は「カルシウム」と「ビタミンC」が同率3位)。50〜80代は全体と比べて食事から摂りたい栄養成分の項目数が多く、特に女性においては多様な成分を意欲的に摂ろうとする傾向が強く見られます。

サプリで求めるのは「亜鉛」や「コラーゲン」。食事とサプリで異なるシニアの期待

たんぱく質や食物繊維などの食事から摂りたい栄養素に対し、サプリメントや健康食品から摂取したい成分になると、求められる要素が明確に変化します。

■サプリや健康食品から摂取したい成分

サプリメントや健康食品から摂取したい成分に目を向けると、男性50〜80代では「亜鉛」、女性50〜80代では「コラーゲン」がそれぞれ最も多く挙げられるなど、男女で求める成分が分かれる結果となりました。

なお、日常の食事における悩みについても、男性では「お酒の飲み過ぎ」、女性では「間食がやめられない」、そして80代では男女ともに「噛む力・飲み込む力の低下」が挙がるなど、性別や年代によって抱える課題は大きく異なります。

【まとめ】データから見えてくるシニアの食生活と健康意識

今回の調査データからは、シニア層の食事に関して主に以下の傾向が確認できました。

食事スタイルの変化:シニア男性を中心とした「ご飯・味噌汁・大豆製品」の減少と、パンや麺類の定着

準備手段の実態:高い自炊率を保つ女性に対し、男性シニアにおける高い中食利用率(女性比+11ポイント)と、定着率の低い宅配サービス

栄養ニーズと課題:共通して需要が高い「たんぱく質・食物繊維・カルシウム」と、性別・年代で明確に分かれる具体的悩み(男性の「お酒の飲みすぎ」、女性の「間食がやめられない」、80代では男女共通して「噛む力・飲み込む力の低下」など)

「シニア」と一括りにされがちな50〜80代において、性別や年代ごとに異なる食卓のリアルや悩みの違いを捉えておくことが、シニア向け食品の商品企画や販促アプローチを検討する上でのひとつの視点となりそうです。

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ハルメクグループのシニア調査・ソリューション活用事例

ハルメクグループが保有する独自の調査データやシニアインサイト、それらを活用した課題解決ソリューション(商品開発・マーケティング支援)によって、事業成果につなげた企業の取り組みをご紹介しています。ぜひ合わせてご覧ください。

この記事の監修者プロフィール

シニアマーケティングLAB事務局

シニアマーケティングラボ事務局

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