SDGsの認知度は シニア世代で8割超、20代よりも意欲的! ~シニアのSDGsに関する意識と実態調査2022~

世界的な気候変動や社会的格差の拡大が深刻化するなか、持続可能な開発目標を定めたSDGsへの関心が高まっています。特に、Z世代など若者の関心が高いと言われていますが、シニア世代はどの程度SDGsに関心をもっているのでしょうか。本記事では、「シニアのSDGsに関する意識と実態調査2022 調査報告書抜粋版」をもとに、シニア世代のSDGsに関する意識や取り組み状況について、若者世代と比較しながら解説します。

目次

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シニア世代も注目!世代比較からみるSDGsの認知度

近年、世界的にSDGsの取り組みが推進されています。SDGsとはSustainable Development Goalsの略称で、直訳すると「持続可能な開発目標」という意味です。貧困や不平等、環境問題など、人類が現在直面しているグローバルな問題の解決を目指すため、2030年までに達成すべき17の目標と169の基準を定めています。

 

SDGsの取り組みは日本でも進んでおり、特にZ世代などの若者世代への認知が進んできました。また、コロナ禍による健康への脅威や経済停滞、デジタル化の進展といった社会変化は、SDGsへの意識をさらに高める契機になったと考えられます。

 

そこで、シニアのインサイトについて調査・分析を行っているハルメク 生きかた上手研究所では、シニア世代を含め現在どのくらいSDGsが浸透しているのか、また今後どのような取り組み意向があるのかの実態調査を行いました。

 

以下では、SDGsの認知度について、シニア世代とZ世代などの若者世代を比較していきます。

シニア世代のSDGs認知度は8割超。世代で大差はない


SDGsについて「言葉は聞いたことがあるが、内容は分からない」という回答までを含めた認知度は、20代では89.0%、70代では86.5%と、若干シニア世代の方が低い結果でした。
一方で、具体的に「内容まで知っている(内容を知っている、内容はなんとなく知っているの合計)」割合をみると、60代は67.0%、70代は72.0%であるのに対し、20代は64.0%でした。このことから、シニア世代はSDGsに関して、若者世代よりも内容まで理解している人が多いことがわかります。

世代によって認知しているSDGs関連の言葉が異なる

具体的なSDGsに関連する言葉の認知度をみると、全体として認知度の高いものは、「再生可能エネルギー」「フードロス」「脱炭素」でした。いずれの言葉も、おおむね60代以上のシニア世代の方が、20代といった若者世代と比べ認知度が高いことがわかりました。
一方、「LGBTQ+」の認知度はシニア世代よりも若者世代の方が高く、シニア世代は多様性に対する関心や理解度が比較的低いと言えます。

シニア世代だからこそ意欲的!
次世代に向けたSDGsへの取り組み

世代によって認知度の異なるSDGs関連の言葉をみてきましたが、SDGsに向けた実際の取り組みはどのようになっているのでしょうか?以下では、現在行っているシニア世代のSDGsに関する取り組みをみていきます。

「今あるものを活かす」「今すぐ取り組む」などSDGsへの意欲が高い

SDGsに関する取り組みとしては、「詰め替え商品を買う」「電気・水の節約」「食材を使い切る・捨てない」などが世代を問わず多い傾向にあります。世代別にみると、これらに限らずいずれの取り組みも、20代などの若者世代に比べ、60代以上のシニア世代の方が行っている割合が高いことがわかりました。
特に70代の方は、「なるべく長く使えるものを買う」「なるべく修理して使う」など、既存のものを活かす意識が高い傾向にあります。

 

また、SDGsについて「今すぐ取り組むべきか、様子をみて取り組むべきか」を尋ねたところ、「今すぐ取り組む」と答えた割合は20代が47.0%であったのに対して、70代では63.0%と「今すぐ取り組む」意識が高いことがわかりました。

 

以上のように、シニア世代はSDGsに関する取り組みへの意欲が高いことがわかります。

「子どもや孫を守りたい」といった次世代を意識している

次に「SDGsについて感じていること」を尋ねたところ、70代では「自然を守りたい」「地球を次世代につなぎたい」「子どもや孫を守りたい」という項目が上位でした。一方で、20代は「何をすればよいのか、よく分からない」が1位、「自分の生活を守りたい」が2位、「自然を守りたい」が3位でした。

 

以上の回答結果をみると、シニア世代と若者世代の違いとして、シニア世代は次の世代につなぐ意識が高く、若者世代は具体的な行動になかなか踏み出せていない様子や、守りの意識がみられました。

以上の調査結果から、シニア世代は、若者世代と比べ、SDGS認知度は同程度であり、取組意欲はむしろ高いことがわかりました。若者の意識や行動と関連付けられることの多いSDGsですが、目標達成や課題解決のためには、全世代で取り組みながらも、シニア世代の力を活かしていくことが求められます。

 

今回ご紹介した調査結果は、無料版【抜粋版】と有料版【全調査項目の回答結果】がございます。

無料公開している【抜粋版】は下記より無料ダウンロードしていただけますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

この記事の監修者プロフィール

生きかた上手研究所

生きかた上手研究所

ハルメク生きかた上手研究所は、雑誌「ハルメク」の全月刊誌販売部数No.1達成(※)を支えた社内シンクタンクです。「ハルメク」から生まれた4,600人を超えるハルメクモニター(通称:ハルトモ)とのつながりを起点に、コンテンツ・商品・サービスの開発につなげています。

※日本ABC協会発行社レポート2023年7月~12月

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