【シニア向けコンテンツの制作ノウハウから考える】ハルメクのクリエイティブはなぜ強いのか？

全雑誌No.1を獲得した「ハルメク」の強さの秘密は、「シニアが求めるコンテンツを発信できる」ことにあります。ハルメクのBtoBを統括する（株）ハルメク・エイジマーケティング代表取締役の木船信義が、ハルメクのシニア向けコンテンツ制作ノウハウを通じてその秘密を解説いたします。

まずはシニアを理解することから

ハルメクは、雑誌の発行部数が46.5万部と、圧倒的な日本一（※）を誇ります。それだけでなく、実は雑誌と同梱で展開しているハルメク通販も、レスポンス率や客単価などはカタログ通販において国内最高水準のスコアを保持しています。

※全月刊誌No.1：※ 日本ABC協会発行社レポート(2023年1月～6月)

シニア向けのコンテンツ発信とひと口に言っても、今どきのシニアは非常に多様です。まずはターゲットとなるシニアがどのような人なのか把握し、何を自社商品に求めているのかを知ることから始まります。ハルメクのコンテンツ作りは、この「シニア理解」を徹底的に行っていることが強さの秘密だと断言できます。どのような過程を経て、ハルメクのシニア理解が行われているか、それをどうコンテンツに活かしているかをお話しします。

【強さの秘密その１】シニアのリアルを把握するリサーチ力が、コンテンツの裏付けとなる

ハルメクのコンテンツ制作は、社内シンクタンク「生きかた上手研究所」が実施するリサーチに支えられています。「今シニアが求めるもの」は何か、4,000人以上のシニアモニターからリアルな声を常に拾っています。ここからニーズやシーズを発掘し、コンテンツ企画の裏付けとしています。

リアルなシニアの悩みや思いに寄り添い、シニアのインサイトに即した精度の高い企画を立てることができるからこそ、よりよいコンテンツを制作できるのです。また、雑誌の満足度調査や広告に関する調査も行っており、制作後ブラッシュアップしPDCAを回していく体制も整っています。

具体的な雑誌制作における活用メソッドを、「ハルメク」の山岡編集長が解説している記事をご参考ください。

ハルメク山岡朝子編集長直伝！シニアマーケティングを成功へ導くメソッドと工夫とは？

弊社では、クライアント様メディアの企画制作を行う際も、お客様インサイトの把握につとめ、FACT取りのご支援も行います。どのように声を集めるか、どう顧客を理解し、活用するかまでのプロセスとノウハウを、企画制作を通じて移管していきます。

【強さの秘密その２】企画を徹底的に検討し、ターゲットを態度変容させるための独自メソッド「作戦シート」

そしてシニア理解とともに、強さの中核を担うのはコンテンツを論理的に構築するハルメク独自のマーケティングメソッドとプロセスです。

例えば一般的な制作会社に依頼した場合では、ターゲットのインサイトや、態度変容のためのストーリーを十分に議論しないまま、具体的なデザイン作業などのプロセスに入ることが多いでしょう。制作後、その効果はどうだったか結果の分析も不十分なまま、次の制作に入ってしまうということも多いのではないでしょうか。

ハルメクでは、リサーチで得た知見をもとに、この上流の企画を徹底的に揉むのがハルメク流です。目的を達成させるための土台となるストーリーをしっかり組み立ててから、コンテンツの具体的な制作に入っていきます。

「クリエイティブは感性」と、一部の担当に任せがちな企業が多い中、社員全員でクリエイティブの骨子について徹底討議できているのがハルメクの強みの源泉になっています。

ここで活用しているのが、独自のマーケティングメソッド「ハルメク作戦シート」です。一部をご紹介いたします。
当シートを活用して、ハルメクでは、一つひとつの販促企画について、以下の項目を徹底的に検討・討議します。

ハルメクの「作戦シート」は、項目を埋めていくと、自然とターゲットを態度変容させるための論点が明確になる仕組みに工夫されています。

社員がこのフォーマットに文言を入れる中で、お客様のインサイトを深掘りし、また当該商品サービスの強みを改めて振り返る必要がでてきます。

その中で、社内シンクタンクのリサーチと連動したり、データを分析したりと、マーケティング活動が自発的に生まれてくるようになっています。
このプロセス自体が、顧客をもっと理解しようというマーケティングサイクルを強化し、社員の課題形成能力を高めています。

これにより、企画、ライティング、デザイン、イラスト、撮影など、いわゆるクリエイティブ領域については、感性の職業だと位置づけられやすいですが、ハルメクでは皆が自然と論理的にクリエイティブを論理的に捉えるスキームが作られています。

このような制作プロセスを通して、ハルメクの強いコンテンツが出来上がっていくのです。

他社商品のシニアマーケティングにも活用できるハルメクメソッド

この数年、広告ご出稿だけでなく、マーケティングパートナーとしてハルメクにお声がけいただく企業様が増えています。ハルメクのB2Bソリューションを担うハルメク・エイジマーケティングでは、前述のメソッドを活かしてクライアント様の、企画・クリエイティブ制作の上流からの支援が可能です。現在、広告制作だけでなく、シニアターゲットの大手企業様を中心に14社の会報誌制作をお預かりし、コンテンツマーケティング支援を行っております。
ハルメクとともに、本当のマーケティングPDCAを回したい企業様、ぜひご相談下さい。