シニアマーケティングのプロが伝授する、 シニアの心を動かす「コンテンツマーケティング」とは?

高齢化が進む中、シニアマーケティングの重要性が年々高まっています。シニアの心を動かすためにハルメクでは「コンテンツマーケティング」をよく採用しています。本記事では、シニア向けのコンテンツマーケティングとして高い効果を期待できる会報誌を題材に、ハルメク流コンテンツマーケティングの強みや具体的な事例をご紹介します。

目次

シニア向けコンサルティングサービス

シニアの心を動かすには「コンテンツマーケティング」が必要


シニアマーケティングを成功に導くためには、まずシニアの購買行動の特徴や傾向を知り、それを踏まえたマーケティング戦略を練る必要があります。

 

以下では、シニアならではの購買行動の特徴と、シニアにおすすめのコンテンツマーケティングについてご紹介します。

シニアの特徴「衝動買いはしない、失敗したくない」


シニアの購買における特徴として、「衝動買いをしない」という傾向が強いことが挙げられます。特に、長期間の使用を前提とする高額な商品の場合、他の世代に比べて次に買い替える機会を想定していないことが多いため、購入には慎重になりやすいです。

 

実際に、消費者庁の「令和元年度消費者意識基本調査」によると、「衝動買いをするほうだ」と答えた人の割合は、全年代では29.8%(60歳未満は35.4%)であるのに対し、65歳以上では22.6%、70歳以上では20.6%、80歳以上では14.8%と、年代が上がるほど低くなっています。

 

ほかにも、「過去に大きな買い物で失敗したため、もう失敗はしたくない」と購入に消極的なシニアのお声もお聞きします。そのため、気に入った商品を長く使っていたり、話題性や口コミだけを信じて購入することが少なかったりします。
このように購入に慎重になりやすいことから、シニアには信頼性がある質の高い情報を提供する必要があります。そこで重要になるのが、「コンテンツマーケティング」です。

出典:消費者庁「令和元年度消費者意識基本調査」

 シニアにおすすめの「コンテンツマーケティング」とは


コンテンツマーケティングとは、顧客にとって価値のある情報を提供することで商品・サービスの購買やファン化につなげるマーケティング手法の1つです。代表的なものに動画・イベント・セミナー・フリーペーパー・会報誌などがあります。ニーズが顕在化している顧客だけをターゲットとするのではなく、課題が認識できていない潜在顧客に対しても、アプローチができるのがポイント。購買の後押しや「顧客の育成」も行うことが可能です。

 

マス広告など「売り込み型」のマーケティング手法の効果が相対的に薄れたことを背景に、インターネットの普及により消費者が欲しい情報を能動的に探すようになった結果、コンテンツマーケティングの重要性が高まっているのです。

 

シニアにコンテンツマーケティングを行い、高い効果を発揮させるなら「会報誌」がおすすめ。会報誌は、通販などで自宅に商品を届けていれば住所を把握しているため、自宅に確実に届けることができます。商品同梱であれば、到着率・開封率はほぼ100%のため、シニアの目にも留まりやすいです。

 

次章では、こういった特徴のある「会報誌」を施策として行うメリットを解説します。

コンテンツマーケティングとして高い効果を発揮する「会報誌」。実践するメリットとは

シニアに対する情報発信力が大きい

シニアの多くは新聞をはじめ活字メディアに親しんでおり、会報誌にも目を通してもらえることが期待できます。先述したように、自宅に確実に届けることが可能で、商品同梱であればほぼ100%開封してもらえます。自ら「知りたい」情報を探すインターネット検索とは異なり、顧客に「伝えたい」情報を発信できます。

 

一方で、同じ活字メディアの雑誌と比較すると、しっかりと目を通していただける確率は低くなるので、取っておいてもらえるための工夫が必要です。特に、広告と認識されやすい商品の情報・特徴だけを記載するのではなく、後で読み返したくなるような情報を記載するのがおすすめです。たとえば、終活を進めるうえでのステップや腸活など実践したくなるような健康情報、レシピ、パズルなどのコンテンツを入れることで、企業価値の向上にもつながります。

慎重なシニアの心を解きほぐせる

会報誌はブランドの想いや商品開発のストーリーなどを伝えられるので、ブランドイメージ向上や企業と顧客との信頼関係の構築が期待できます。「このブランド・この企業の商品に愛着があり、信頼して購入している」という意識を醸成でき、顧客のファン化を進めることが可能なのです。
先述したように、慎重なシニアは付き合いの浅い、まだよく知らない企業や商品のことは信頼してくれません。だからこそ、会報誌が様々な角度から情報を提供することで、その心を解きほぐす役割を担えます。

 

また、アンケートハガキを同梱することで、満足度や好まれているコンテンツ、意見や感想などを把握できます。一方的な情報提供に留まらないことが、さらなる信頼感を生みます。

商品継続率に寄与し、クロスセル・アップセルが見込める

弊社が行った単品通販における顧客調査によると、定期購入と会報誌閲読率には相関関係があり、会報誌を活用することで商品継続率の上昇が見込めることがわかっています。

 

ただし、会報誌を送付する目的が曖昧なまま、情報提供をしてしまったり、「売り」の要素を全面に出てしまったりすると、期待している効果が得られなくなってしまいます。そのため、会報誌を送付する目的を明確にして、運用することが重要です。


たとえば、売上を獲得するための媒体として会報誌を提供する場合は、通販カタログのように売りを強めてもよいでしょう。逆に、ファン化促進や信頼醸成を通じてクロスセル・アップセルを目的とする場合は、より読んでもらえるコンテンツを制作していく必要があります。

オンラインへ誘導することができる


アナログ媒体である会報誌の内容をデジタル上で提供することで、オンラインへ誘導することが可能です。

 

シニアだからと言ってオフラインのアプローチだけで良いことはありません。外出中や家事の合間など、見たい時に見ることができるオンラインの特性はもちろんシニアにも役立ちます。
シニアのインターネット利用率は年々増加しており、総務省の「令和3年通信利用動向調査」によると、60歳から69歳までのインターネット利用率は84%に達しています。そのため、オンラインからのアプローチが可能な会報誌は今後のシニア向けのマーケティングとして有効になるでしょう。

出典:総務省「令和3年通信利動向調査」

 

方法としては、たとえば、会報誌内のコンテンツをWEBページにしてLINEのプッシュ通知で配信したり、文字や写真といったオフラインの情報だけではわかりにくいことを、動画でわかりやすく伝えたりすることができます。

 

また、オフラインは紙幅の関係上、文字数に制限があり一般的には見開き1ページの文字数は800~1,200字程度です。しかし、オンラインであればスクロールすることでより多くの情報を掲載できるため、圧迫感を感じることなく読んでもらうことができます。

 

この特徴を生かし、オフラインではシンプルな内容を紹介し、オンラインでは詳細を説明するというように、情報量に応じた使い分けも可能です。せっかくのコンテンツはオンライン・オフラインともに効果的に活かしましょう。


ここまで、会報誌施策のメリットをお伝えしました。
実際に会報誌をはじめとするコンテンツマーケティングを実施するためには、ノウハウを蓄積しているマーケティング会社に依頼するのがおすすめです。
20年以上にわたる雑誌・通販事業を通じて、コンテンツマーケティングのノウハウを蓄積してきたハルメクでは、様々な企業のシニア向けコンテンツマーケティングを支援しています。そこで次章では、ハルメクのコンテンツマーケティング支援のポイントを「強み」の観点からお伝えします。

ハルメク流「コンテンツマーケティング」の強み

精度の高いインタビュー・ヒアリングにより、シニアが求めるコンテンツを制作できる

ハルメクでは約75万人(実読者約46.5万人+通販のみ利用者約30万人)に及ぶ会員や、「ハルトモ」と呼ばれるシニア女性のモニター組織(約4,500人)を有しており、日々シニアの生の声をヒアリングしています。

 

社内シンクタンクの「生きかた上手研究所」がシニアへのヒアリングを専門的に行っているため、その知見を活かすことができます。「どういった質問であればシニアの本音を引き出せるか」「どのような聞き方をすればシニアが理解でき、答えやすいか」など、シニアを深く捉えた精度の高いインタビューを実現しています。
クライアント企業におけるメインターゲットの顧客属性・年代・興味関心などに応じて、ヒアリング内容をカスタマイズできる点も強みです。

 

このような精度の高いインタビュー・ヒアリングを行えるため、現在シニアが必要としているコンテンツを把握・制作することが可能です。

一環とした設計・CRM構築・PDCAで再現性のある制作を実現する

会報誌をはじめとするコンテンツ制作にとどまらず、コンテンツの設計からCRM構築、さらに「どの特集が人気だったのか」「なぜ人気だったのか」といった分析までワンストップで行っています。そのため、再現性のあるコンテンツ制作が可能です。

 

加えて、会報誌といったコンテンツ単体での結果ではなく、コンテンツが全体の満足度にどう影響しているのかを踏まえたうえでPDCAを実行できます。

弊社が支援したコンテンツマーケティングの成功事例をご紹介

以下では、実際に支援したコンテンツマーケティング事例を2つご紹介します。

事例①:森永製菓様

1つ目は、森永製菓株式会社様が発行する会報誌『エンゼル通信』のお客様インタビューコーナー「Voice」の事例です。


「Voice」は商品を愛用しているお客様の声をご紹介するページであり、企業側から発信する言葉ではなく、お客様が本当に思っているリアルな声を拾い、商品の良さを語っていただくようにしました。

 

そこで重要になるのが、読者の共感を呼ぶエピソードを深堀することです。読み手であるお客様が思わずうなずくような、具体的なエピソードをインタビューの中で引き出せるよう工夫しています。

 

また、シニアライフの楽しさを伝えることも重要なポイントです。商品を使用したことで体調が改善し、活動的になったエピソードはもちろん、健康のための取り組みや趣味など、お客様自身の生き生きとした生活がわかる情報も聞き取ります。年を重ねることのマイナスイメージを払拭するようなエピソードや誌面になるよう改善し、森永製菓様にも好評いただいています。

事例②:東上セレモサービス様


2つ目は、株式会社東上セレモサービス様の会報誌『であい』の事例です。

 

東上セレモサービス様は、埼玉県内を主軸とする互助会サービスを手掛ける企業で、1973年に法人化されて以来50年、欠かさず年2回の会報誌を発刊されていました。サービス加入者の高年齢化もあり、今回弊社が『であい』の誌面をリニューアルすることになりました。リニューアル前のアンケート(ハガキ)の返信数が100件未満だったのに対し、リニューアル後は9倍以上の件数が得られました。

 

成果を得るために、会報誌リニューアル前に会員様にヒアリングし、実際に欲しい情報は何か・どういった情報なら読みたくなるかを電話などで伺いました。そうした取り組みの効果もあって、返信数が増加。会報誌の中身に対して「満足している」というアンケート回答が9割以上ありました。

 

収集したアンケートの回答内容を踏まえ、次号以降のさらなる企画の充実や誌面のブラッシュアップを実行するというPDCAサイクルも確立しています。

 

▼リニューアル前の誌面表紙(他社制作)


 

▼リニューアル後の誌面表紙(ハルメク制作)


コンテンツマーケティングはハルメクのコンサルティングサービスで


ハルメクでは20年以上にわたり蓄積してきたシニアマーケティングのノウハウをもとに、コンテンツ制作などCRMコンサルティングサービスを提供しています。現状課題の洗い出しから分析、プランニング、クリエイティブ制作、実装まで、オンライン・オフライン問わずワンストップで対応可能です。

 

コンテンツマーケティングには、顧客の状況に合わせたコミュニケーションが大切です。商品購入への誘導などを目的とした場合、カスタマージャーニーマップに沿って、時々の気持ちに寄り添ったコンテンツをいかに提供できるかが大切です。そのため、カスタマージャーニーマップに沿った動機づけができているかもチェックしています。

 

ハルメクのCRMコンサルティングの詳細は、下記資料をご覧ください。

この記事の監修者プロフィール

シニアマーケティングLAB事務局

シニアマーケティングLAB事務局

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