【ハルメク独自リサーチ】 コロナ禍でのシニア女性の生活と意識実態調査2021

コロナ禍が長期化する中で、シニア女性の生活や意識にはどのような変化が見られるのでしょうか。ハルメク生きかた上手研究所では、その実態を把握するため2021年6月に「コロナ禍における生活と意識に関する実態調査」を実施しました。本記事では当該調査の結果に基づき、シニア女性におけるコロナウイルスへの不安と健康状態の変化、コロナ以前と比べた生活の変化、およびデジタル化の実態について解説します。

目次

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コロナ禍でのシニア女性の生活と意識 - 調査概要 -

新型コロナウイルスの感染拡大による第1回目の緊急事態宣言発出(2020年4月7日)から1年以上が経過し、コロナ禍での生活は長期化しています。こうした中、コロナ禍での制約が続く生活に対する精神的疲労、いわゆる「コロナ疲れ」も問題となっています。

シニア女性はコロナ禍をどのように捉えているのでしょうか?また、コロナ禍によってシニア女性の生活や意識は、どのように変化したのでしょうか?
ハルメク生きかた上手研究所は、コロナ禍におけるシニア女性の生活と意識の実態を把握するため、2020年3月と同年7月に「新型コロナウイルスに関する意識調査」を行いました。また2021年6月には、長引くコロナ禍によるシニア女性の意識変化を把握すべく「コロナ禍における生活と意識に関する実態調査」を実施しました。

本記事では、2021年6月調査の結果を中心にまとめた報告書の一部を紹介し、シニア女性の生活と意識の傾向や実態について見ていきます。

 

なお、調査方法はすべてWebアンケート方式で、調査対象は全国の50~85歳の女性です。また調査対象者数は、第1回が520名、第2回が363名、第3回が471名となっています。

調査概要
①2020年3月調査
調査手法:Webアンケート
調査期間:2020年3月17日~20日
調査対象:全国の50~85歳女性520名

②2020年7月調査
調査手法:Webアンケート
調査期間:2020年7月15日~22日
調査対象:全国の50~85歳女性363名

③2021年6月調査
調査手法:Webアンケート
調査期間:2021年6月4日~6月7日
調査対象:全国の50~85歳女性471名

シニア女性の約7割が「コロナ疲れを感じている」

まず、シニア女性におけるコロナウイルスへの不安や「コロナ疲れ」の実態について見ていきましょう。

2021年6月の調査では、コロナウイルスに不安を感じている人の割合は82.6%にのぼり、過去2回の調査と変わらない水準で推移しています(2020年3月の調査では79.8%、同年7月の調査では87.6%)。
また、「コロナ疲れ」を感じている人の割合は68.6%であり、約7割のシニア女性がコロナ禍での生活に疲労感をおぼえていることがうかがえます。
さらに、2割を超える人が「運動不足で免疫力や抵抗力が落ちていると感じる」、「自粛生活で太った」、「日常生活で気を使いすぎて疲れる」など、体調面での懸念を訴えました。

コロナ禍に制約された生活が続く中、心身ともにシニア女性の負担感は増している状況が浮き彫りとなりました。

 図 1 新型コロナウイルスへの不安(2020年と2021年50~85歳女性)

コロナ禍で生活を見直し、視野や行動を広げる傾向が見られる

シニア女性には、コロナ禍をきっかけに生活を見直し、視野や行動を広げる傾向も見られます。

コロナ禍で生活や意識に変化があったこととして、「ニュースをよく見るようになった」の51.8%に次ぎ、「無駄なものを捨て、本当に必要なものを見直すようになった」を挙げた人の割合が47.3%でした。コロナ禍をきっかけに、身の回りを整理しようという意向が高まったことがうかがえます。
また、「いつかやろうと思っていたことに取り組んだ」と「本を読むようになった」がともに23.1%、「政治への関心が高まった」が21.0%、「社会課題への関心が高まった」が20.8%など、視野を広げたり新しいことに取り組んだりする姿勢も見られました。

支払い・決済・振込みの今後利用意向は、ネットがリアルを上回る結果に

コロナ禍による自粛長期化の影響からか、シニア女性のネット・オンラインの利用意向は、さまざまな場面で拡大していることも確認されました。

今回の調査対象であるネット利用者に対して「今後のサービスで利用したい手段について」尋ねたところ、「支払い・決済・振込み」に関して、「主に対面などリアルな場・方法で行いたい」割合が24.4%だったのに対して、「主にネット・オンラインで行いたい」割合が34.8%と、ネットがリアルを上回る結果となりました(なお、「両方同じくらい」は38.4%)。
また、ネットをリアルな手段と同じくらい、またはそれ以上利用したいと回答した人の割合は、「食品以外の買い物」で5割以上、「趣味などの聴講型講座」でも4割を超えました。このことから、ネットの活用がシニア女性にも浸透し、日常生活におけるリアルとネットの使い分けが進展している様子がうかがえます。

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ここまで調査サマリーをお読みいただき、ありがとうございました。
本記事では一部のみしか紹介しきれておりませんが、概要データ・グラフなどをまとめたサマリーデータは以下より、どなた様でも無料でダウンロードしていただけます。

この記事の監修者プロフィール

生きかた上手研究所

生きかた上手研究所

ハルメク生きかた上手研究所は、雑誌「ハルメク」の全月刊誌販売部数No.1達成(※)を支えた社内シンクタンクです。「ハルメク」から生まれた4,600人を超えるハルメクモニター(通称:ハルトモ)とのつながりを起点に、コンテンツ・商品・サービスの開発につなげています。

※日本ABC協会発行社レポート2023年7月~12月

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