プレシニアのSNS利用実態|『いいね』や『投稿』はする?

SNSが生活の一部となった現代、多様な世代が交流の場としてSNSを活用しています。そんな中でプレシニアがどのようにSNSを利用し、どのような心理的ハードルを感じているのか、50代・60代の傾向を把握するべくグループインタビューを行いました。本記事にて知られざる実態を知り、ぜひ貴社のSNSマーケティング戦略にお役立てください。


~調査概要~
調査方法:対面型グループインタビュー
調査対象者:50-68歳女性
調査エリア:首都圏在住
分析対象者数:15名
実査期間:2024年7月26日
調査主体:株式会社ハルメク・エイジマーケティング

目次

プレシニアのSNS利用実態

そもそも、プレシニアがSNSをどれくらい利用しているか見てみましょう。弊社で以前行ったWeb調査からは、50代の7割、60代の半数以上がSNSで情報収集を行っていることが明らかになっています。コミュニケーションツールとしてだけではなく、ハッシュタグ検索などを活用していることが見受けられます。
また、InstagramFacebookYouTubeなどの各SNSの利用率についても調査結果が出ています。最も多く利用されているのはYoutubeで約8割。InstagramXでは50代と60代の利用率の差が大きくなっています。

そして今回実際にインタビューをしてみると、その差の背景とも言える各SNSに対して持っているイメージや使い方がわかりました。

Instagram:
・趣味の情報収集や友人同士での近況報告に活用
・内容やシェアの範囲を精査して投稿
・口コミや画像、地図など様々な角度から物事を調べることができる

X(旧Twitter)
・電車の遅延や天気のことなど、リアルタイムで知りたい情報の検索に活用
・投稿よりも見る専門
・疑わしい噂話など、信憑性の低い情報が多いイメージ

YouTube:
・商品比較や掃除・料理の方法などを教えてもらうために活用
・家事の合間に聞き流すことも、じっくり長い時間見ることも
・チャンネル登録や倍速視聴など、自分が必要な情報を自分なりの方法で選択・視聴


Instagram
Xについては、安全性への配慮や信憑性を考慮しながら活用していることがわかりました。60代は50代と比べるとSNSの情報に対する信憑性などに不安を感じる方が多いと思われるため、前述したように、60代で利用率が下がったと考えられます。YouTubeはそのような心配の声は無い一方で、「見すぎてしまう」ことへの反省の声が見られました。気楽に楽しめるSNSとして、プレシニア層にも親しまれていることがうかがえます。

「いいね」はする?トラブルとの付き合い方

今回インタビューした方々の中には、1万人以上のフォロワーがいるInstagramのアカウントをお持ちの方や、10万人近くのフォロワーのいるXアカウントをお持ちの方もいましたが、フォロワー数にかかわらず意識していることは「いいね」のルールでした。「いいね」をする派、しない派に別れても、どちらも自分なりのルールで運用されていました。


その背景にあるのはトラブル対応。「友人内で扱いに偏りが出ないようにしている」といった人間関係のトラブルだけでなく、プレシニア特有のトラブルに関する経験談も多く聞くことができました。詳細はこちらからダウンロードできます。

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セキュリティやプライバシーへの意識が高く、不審なメッセージや投稿には敏感なプレシニア。フィッシング詐欺や個人情報漏えいへの警戒心を持っています。その理由には、いくつかの要因が考えられます。

  1. 個人情報保護への意識の高まり
    SNS上での個人情報漏えいや不正アクセスのニュースは頻繁に報道されています。こういった情報に触れることで、シニア層は自身のデータやプライバシーが侵害されるリスクを意識し、慎重になっています。

  2. 過去の詐欺被害の経験
    シニア層は、過去にフィッシング詐欺や他の悪質な手口に遭遇したことがあるか、そういった被害について周囲から聞いた経験のあることが多いです。それが警戒心の強さに影響しています。

  3. 技術的な不安
    技術に対する経験値が若い世代に比べて少ないため、予期せぬ問題が発生した際に適切に対処できるかどうか不安を感じることがあります。この不安が、セキュリティに対する警戒心を高める要因となっています。

  4. 信頼できる情報へのアクセスが難しい
    どの情報が正確で、どのリンクをクリックしたら安全かの判断が難しく、不審な情報に対して警戒心を抱いてしまいます。特に、信頼できる情報源を見つけるのが難しいため、過度に警戒します。

  5.  社会的孤立による影響
    シニア層は社会的に孤立しがちなため、オンラインのコミュニケーションに対しては慎重になり、不審なメッセージに対して敏感になる傾向があります。

このような要因が組み合わさって、シニアはSNS利用時にセキュリティを重視し、不審なメッセージに対する警戒心を強く持つようになっています。企業のSNSマーケティングにおいては、これらを理解した上でのサポートが重要です。

SNSきっかけの購買行動

友人などとのコミュニケーションや情報収集としてSNSを活用していく中で、オススメの商品やサービスの口コミに出会うことは少なくありません。前述のWebアンケートでも50代の約8割、60代の約7割が「SNSがきっかけで商品やサービスの購買行動に繋がったことがある」と回答しました。その中でも企業がアプローチしやすいのは広告です。今回のインタビューでは「PR」「広告」についても聞いてみました。

そもそも「広告」であることに気付いている人・気付いていない人が存在しています。気付いていない人は文章を読んで興味を持てばクリックするため、SNS広告が有効であることがわかります。気付いている人においても、見せ方やアプローチによってはクリックして確認することがわかりました。詳細についてはこちらからダウンロードください。

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プレシニアも色々なSNSやサイト・アプリなどから情報を収集し、商品の購入を検討していることは確かです。「シニアは見ないだろう」という色眼鏡を捨てて、口コミサイトやSNSなど、あらゆるアプローチ方法を見直すことが広告の効果や獲得効率を高めるためには重要です。

「投稿」がSNS利用の鍵?

今回、50-68歳の15名の方にインタビューを行いましたが、60代でインフルエンサーとして毎日SNSを運用されている方も、50代であまりを見ない方もおり、年代によるSNS利用度の傾向は見られませんでした。しかし、その利用度は「投稿」の有無によって大きな差が現れる結果となりました。

SNSマーケティングを行う企業においては、投稿を促すような施策を実施することでプレシニアとの距離が縮まり、顧客とのコミュニケーションの活性化に繋がることが予想されます。

まとめ

プレシニアのSNS事情において、定量調査では見えてこない実態が今回見えてきました。「いいね」に対する心理ハードルには、シニアを取り巻く環境が関係しています。SNS広告やインフルエンサーマーケティングなど、シニアにもSNSでアプローチすることは重要になってくる時代。ぜひシニアマーケティングを成功に導くために、詳細データをダウンロードください。

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