バブル世代と団塊ジュニア世代を比較!マーケティング戦略のポイントとは?

2025年現在、プレシニアと言われる50代はいわゆる「バブル世代」と「団塊ジュニア世代」と呼ばれる世代です。日本の消費市場において重要なターゲットですが、価値観や消費行動には大きな違いがあります。バブル世代と団塊ジュニア世代の違いに焦点を当て、それぞれの特徴を明確にし、これらの世代に特化したマーケティング戦略とはなにか、を解説します。

50代の心をつかむための具体的な施策、世代別の特性を踏まえた効果的な戦略立案にお役立てください。

目次

バブル世代と団塊ジュニア世代の基本的な違いとは?

まずは、①バブル世代(1965年から1970年頃生まれ)と②団塊ジュニア世代(1971~1974年頃生まれ)の違いを、時代背景や価値観、ライフスタイルの面から比較します。

  ①バブル世代 ②団塊ジュニア世代
生まれた時代 高度経済成長の終盤~安定成長期 高度成長の終わりとオイルショック、バブル崩壊を経験
社会環境 「一億総中流社会」と言われ、豊かさが広がる 第二次ベビーブームの人口増加、就職氷河期
教育環境 詰め込み教育・偏差値重視 受験戦争・進学競争が過酷化
就職状況 バブル期の大量採用、高収入・安定志向 バブル崩壊直後の就職氷河期、競争社会
消費傾向 ブランド志向、贅沢消費、所有欲が強い コスパ重視、合理的消費、長く使えるものを好む 
情報収集 体験・人からの紹介など インターネット・SNS・レビューサイト

成長過程で流行ったもの

① バブル世代

バブル世代が子ども時代の1970年代、日本ではカラーテレビが急速に普及し、アニメや特撮ヒーローもの、子ども向けバラエティ番組などが数多くヒットしました。「ウルトラマン」や「仮面ライダー」といった特撮ヒーロー、スポ根漫画・アニメの台頭をリアルタイムで経験しています。また、1978年前後にはインベーダーゲームなどの登場によるアーケードゲームのブームも発生し、娯楽が多様化する中で少年期・青年期を過ごしました。1980年代に入ると彼らは大学生~社会人となり、ディスコブームやトレンディドラマの流行などを経験しました。

子ども時代(1970年代)

  • 特撮ヒーロー(ウルトラマン・仮面ライダー)
  • 松本零士のアニメ(宇宙戦艦ヤマトなど)
  • スポーツ根性もの(巨人の星・アタックNo.1)
  • インベーダーゲーム・アーケードゲームの流行

青春時代(1980年代)

  • ディスコブーム(ジュリアナ東京、ボディコンファッション)
  • トレンディドラマ(東京ラブストーリーなど)
  • バブル経済による高級ブランド品の流行(シャネル、ヴィトン)
  • マイカー・海外旅行ブーム
  • 3k(高学歴・高収入・高身長)

②団塊ジュニア世代

一方、団塊ジュニア世代が子ども~青春時代を過ごした1980年代、日本の若者文化が最も華やいだ時期にあたります。ガンダム(初代)が放送されてプラモデル(ガンプラ)が大ブームになり、チョロQなどの玩具も流行しました。80年代はテレビアニメ全盛で、『ドラえもん』『キャプテン翼』『北斗の拳』『キン肉マン』等、数多くの漫画・アニメが子どもたちの人気を博しました。また家庭用ゲーム機「ファミリーコンピュータ」(ファミコン)が発売され、全国的なファミコンブームが起こりました。​

子ども時代(1980年代)

  • ガンダム(ガンプラブーム)
  • ファミコン(スーパーマリオ・ドラクエ)
  • 少年ジャンプ黄金期(ドラゴンボール・北斗の拳・キャプテン翼)
  • おニャン子クラブ・光GENJIのアイドルブーム

青春時代(1990年代)

  • J-POP(B’z、ミスチル、GLAY)
  • 渋谷・原宿ファッション(アムラー・コギャル)
  • ストリート系ブランド(ナイキ・アディダス)
  • パソコン通信、インターネットの普及

受験・就職・結婚生活の違い

バブル世代は世代の名前がついたほど、大学卒業前後の1987~1991年頃、日本は史上空前のバブル景気による好景気でした。ちょうど売り手市場の大量採用期に社会人となったため、新卒一括採用では複数の内定を得て企業を選べる恵まれた立場でした。また、1986年に男女雇用機会均等法が施行された影響で、女性にも4年制大学卒で総合職として働く道が開かれました​。バブル世代の女性は短大卒で寿退社(結婚退職)する従来コース以外に、キャリアウーマンとして働き続ける選択肢を初めて得た世代でもあります​。

一方就職活動を迎えた1990年代前半、日本経済はバブル崩壊により未曾有の不況に突入します​。景気悪化とともに企業の倒産が相次ぎ、生き残った企業も新卒採用を急激に絞ったため、就職氷河期と呼ばれる厳しい状況に直面しました。かつて「良い大学さえ出れば安心」と言われた前提が崩れ去り、この世代は突如職にあぶれるリスクに晒されました​。高学歴であっても正社員になれず契約社員・派遣社員など非正規に甘んじる人が続出し、運よく正社員になれた人も入社早々の業績悪化やリストラに苦しめられることに。その結果、「ロストジェネレーション(失われた世代)」とも呼ばれ、格差が広がる中で高学歴ワーキングプアという言葉まで生まれました。


  ①バブル世代 ②団塊ジュニア世代
受験 受験競争は厳しかったが、まだ「私大バブル」で大学に入りやすい時期 受験戦争が最も熾烈だった時期(大学合格率は50%未満)
就職環境 バブル景気で大量採用 就職氷河期で狭き門
働き方 長時間労働、接待文化 転職・副業志向が強まる
企業への意識 終身雇用・愛社精神 個人のスキルアップ重視
結婚・出産 90年代前半に結婚・出産 晩婚化・非婚化が進む
家族像・子育て 昭和の家族像を理想視 共働き増加、経済的負担を考え、子どもの数を制限

 

バブル世代・団塊ジュニア世代への効果的なマーケティング戦略

① バブル世代向けのマーケティング戦略

若い頃に好景気を経験し、贅沢な消費体験をしているため、高級品やブランド品に対する憧れがあるのが特徴です。ビジネスでもプライベートでも「飲みニケーション」などの直接的な関係構築を重視する傾向があると言われています。「バブル時代の華やかさ」を懐かしみ、当時の文化・流行に対する関心も高いと考えられます。それらを踏まえたマーケティング戦略が効果的と言えるでしょう。

1.高品質・ラグジュアリー感の訴求

  • 「昔は高級志向だった」経験があるため、シンプルに安さを強調するよりも 「品質の良さ」「プレミアム感」「限定性」 を打ち出す方が効果的。
  • 例:「上質な体験」「一生モノの品質」「大人の余裕」をテーマにした広告展開。

2.リアルイベントや対面での接触を活用

  • 店舗での丁寧な接客、試飲会・展示会などのリアルイベントを通じて、直接商品を体験させると購買意欲を刺激できる。
  • 「同窓会」「VIP向けパーティー」など、交流の場を設ける企画 も好まれる。

3.ノスタルジーマーケティング

  • 80年代・90年代の音楽・ファッション・トレンドを活かし、「当時を思い出す」要素を広告・商品デザインに盛り込む
  • 例:「あの頃の自分に戻る」「青春の記憶が蘇る」「大人の贅沢を再び」といった感情に訴えるキャッチコピー。

② 団塊ジュニア世代向けのマーケティング戦略

団塊ジュニア世代は、バブル崩壊後の不況を経験しているため合理的でコスパ重視、「無駄な消費はしない」「安くても質が良いものを選ぶ」傾向が強いと言われています。「失敗したくない」という心理が強いため、購入前に インターネットで徹底的に調べ、口コミ・レビューを参考にするなど、情報収集力が高いのも特徴です。価格に見合った価値・安心感などの打ち出しが有効です。

1.コストパフォーマンスと納得感を重視

  • 価格の安さだけでなく、「価格に見合った価値がある」「長く使える」 という点を強調する。
  • 例:「この価格でこのクオリティ」「無駄を省いて本当に良いものだけ」「コスパ最強」というメッセージ。

2口コミ・第三者評価を活用

  • 自社発信の広告よりも、実際に使った人のレビュー・ランキング・比較記事 を参考にする傾向が強い。
  • 例:「○○(専門家・有名人)も推薦」「ユーザー評価4.8の実績」「〇〇万人が愛用」などのエビデンスを明示。

3.実用性をアピール

  • 「今すぐ役立つ」「日常生活に馴染む」「シンプルで使いやすい」といった 実利的な価値を強調
  • 例:「一生使える基本のアイテム」「これ一つで生活が変わる」「ワンランク上の快適さ」をキーワードにする。

まとめ

以上のように、50代向けプレシニアマーケティングと言ってもバブル世代と団塊ジュニア世代は生まれ育った環境や経験した社会状況の違いから、価値観や行動パターンに明確な差異が見られます。マーケティング担当者はそれぞれの世代の特徴を踏まえ、世代ごとに響くメッセージやチャネルを選定することが重要です。それぞれの世代を深く理解しアプローチを工夫することで、プロモーションの精度と共感度を一段と高めることができます。

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※本記事で使用している「ガンダム」「ファミコン」などの名称は、各企業の登録商標または商標です。本記事は商標権の侵害を目的としたものではなく、歴史や文化的背景を紹介するためのものです。

この記事の監修者プロフィール

シニアマーケティングLAB事務局

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