2024-2025年シニアトレンドランキングを発表!あの頃の「新人類」は新たな進化を遂げていた!

高齢化社会を迎え、シニア人口が増加する中で、50歳以上を対象としたビジネスの実践には、今どきのシニアが感じている生きがいや老後の楽しみをしっかりと把握することが不可欠です。

シニア世代のリアルな今を明らかにするため、「ハルメク 生きかた上手研究所」は、シニアの調査・分析を行い、主にシニア女性のインサイトを探索。【2024-2025年 シニアトレンド】を発表しました。

2024年を振り返りながら、2025年も続くと思われるトレンドの芽をキーワードでご紹介します。今までのシニアとは違う、”令和シニア”の新しい生き方を理解しましょう!

目次

【2024-2025年シニアトレンド】バイタリティ溢れる “令和シニア”の進化は止まらない

【シニアトレンド-1】デジ得シニア

物価高や円安などの影響で、家計にもダメージが大きかった2024年。普段のお買い物の中でも「いかに得をするか」が重要になった年でした。そんな中、シニア世代のお買い物にも変化が。キャッシュレス決済やポイント活用など、少しでもお得になるようなサービスの利用人口が増加し、デジタル化の動きが活発になりました。

実際の調査において2019年(コロナ前)と比較すると、ネットショッピングは18ポイント増加して52%、オンライン決済は40ポイント増加して45%、ポイ活は25ポイント増加して43%に達しています。ほぼ半数近い方がデジタルサービスを利用して買い物をしており、シニアの現金離れが進んでいるとも読み取れます。

~調査概要~
調査名:デジタルデバイスに関する意識と実態調査2024
調査方法:郵送での質問紙配布アンケート
調査対象:55~74歳の全国ハルメク読者の女性
有効回答数:436名
調査実施日:2024年6月11日(火)~ 8月5日(月)
調査主体:株式会社ハルメク・エイジマーケティング ハルメク 生きかた上手研究所

【シニアトレンド-2】シニア解放区

1980年代に「新人類」と呼ばれた当時の若者たちが還暦を迎えた2024年。当時流行していたディスコ、音楽、サーフィンなどのカルチャーが再到来しました。青春の追体験や共有体験を通して、健康や生きがいを実感できる場がシニア世代の間で活気を帯びています。

50~86歳のハルトモ(ハルメクのモニター組織)の女性490名を対象に行った調査では、「ディスコに行ったことがある」人は58.8%(288名)もいました。そして、その方たちの30.6%が「今、行ってみたい」と回答しています。今の自分を解放して、思い切り楽しむことができる場所は、2025年もシニア世代のトレンドとなっていくと予測しています。

~調査概要~
調査名:シニア女性のディスコ体験に関する意識と実態調査
調査方法:WEBアンケート
調査対象:50~86歳の全国のハルトモ(ハルメクのモニター組織)の女性
有効回答数:490名(50~86歳)
調査実施日:2024年6月21日(金)~6月24日(月)
調査主体:株式会社ハルメク・エイジマーケティング ハルメク 生きかた上手研究所

【シニアトレンド-3】エイジフリーWORK

少子高齢化による労働力不足が日本の課題となっている中、シニア世代の働き方が注目されています。「働き方改革」の中でも「65歳以上の就業促進」はテーマの一つ。その後押しもあってか、定年退職をしても今どきシニアは社会参加に前向きです。その理由としては、「社会との関わりを得たい」「仕事を通じて自分が役立っていると実感できるから」の声が調査の結果上位に。今後も社会とのつながる意識や還元欲求は増大するであろうと予測しています。

~調査概要~
調査名:仕事・ボランティアに関する意識と実態調査2024
調査方法:WEBアンケート
調査対象:60~79歳の全国のハルトモ(ハルメクのモニター組織)の女性
有効回答数:402名
調査実施日:2024年3月29日(金)~4月1日(月) 
調査主体:株式会社ハルメク・エイジマーケティング ハルメク 生きかた上手研究所

【シニアトレンド-4】シンニーア(シニア+新NISA)

2024年から導入された新NISA。非課税期間が無期限であり、資金の流動性が高い点で注目を集めました。記録的な株価の乱高下もあり、シニア世代も投資を重要視。長期的な資産形成を考えているシニアにも魅力的な選択肢として映ったようです。実際、NISA口座の普及率は2022年と比べ、全体は16%→23%、50代は18%→26%、60代は18%→24%の伸び率(※)。インフレ時代の資産運用に、シニアも能動的に向き合うようになっています。

※人口:総務省「人口推計」(2022年6月1日現在、2024年6月1日現在(いずれも確定値))
口座数:金融庁「NISA口座の利用状況調査」(2022年6月末、2024年6月末時点)

【シニアトレンド-5】ラストパートナー(ラスパ)

厚生労働省は、離婚件数が減っている中、同居期間が20年以上の夫婦が離婚する熟年離婚が、離婚した人のうち23.5%と過去最高になったと公表しました(※)。その一方で、第二の人生として新たなパートナーを求めるシニアも増加しています。満席になるほど人気のシニア向け婚活バスツアーや、大人の恋愛リアリティー番組など、シニアの婚活は注目を集めています。

※厚生労働省「令和4年 人口動態統計月報年計」


ハルメクの調査でも、50~79歳の未婚男女の4人に1人(約25%)がパートナーを希望しています。また、離婚を考えたことがある割合(「離婚を考えている」「これまでに考えたことがある」の合計値)は42.2%。女性60代が最も高く54%という結果になりました。離婚を考えたきっかけ(自由回答で聴取)では、性格や価値観の不一致が多く挙がりましたが、60代では「退職を機に」「給料が少ない」といった声のほか、女性70歳で「定年退職してから少しの間、ずっと一緒に居たくなかった」といったコメントも見られます。


~調査概要~
調査名:夫婦関係・パートナーに関する調査 2023
調査方法:WEBアンケート
調査対象:全国の50~79歳・既婚の男女600名
有効回答数:600名
調査実施日:2023年9月21日(木)~9月25日(月)
調査主体:株式会社ハルメク・エイジマーケティング ハルメク 生きかた上手研究所
※ 調査結果のパーセンテージは、小数点以下第2位を四捨五入したため、総数と内訳の合計が一致しないことがあります。


かつては「年甲斐もなく」といった価値観が根強かったシニア世代の恋愛。その既成概念が変わってきているようです。高齢化が進む中、艶のある老後を過ごすための「ラストパートナー」探しは、今後も賑わうと予想しています。

【シニアにくわしい専門家の見解】

「ハルメク 生きかた上手研究所」 所長 / 梅津 順江(うめづ ゆきえ)
2016年3月から現職。主に年間約900人のシニアを対象にインタビューや取材、ワークショップを実施。

エイジズム(Ageism)から解放されることでみつかる3つの探しもの

年齢差別を意味するエイジズムという言葉があります。具体的には「その年齢でディスコ音楽にあわせて踊るのは恥ずかしいこと」「新しい仕事に挑戦するには歳を取り過ぎている」「年甲斐もなく、恋愛なんて」など、今回は自らを枠にはめて考えてしまうことと定義しています。それらを手放す流れができたことで新しいトレンドが生まれました。

シニア世代には、人生後半を彩るための探しものがいくつかあります。1つ目は「居場所」。新たなコミュニティや出会い、安心安全なつながれる場『シニア解放区』を常に探しています。2つ目は「お得な幸せ」。小さな刺激や変化、ちょっと得した時にささやかな幸せを感じます。物価高の影響もあり「いかに得するか」はシニアにとっても大事なテーマとなりました。ECやポイ活、オンライン決済など『デジ得シニア』の買い物行動は今後も増えていくことでしょう。そして、『シンニーア(シニア+新NISA)』は税制上のメリットを享受できる投資に金融資産を振り向けました。3つ目は「自分らしい仕上げ探し」。歩んできた自分の人生を肯定して、自分に合った選択を行います。自分のアイデンティティもしっかり確立しています。それらを完遂させる仕上げのタイミングを見極めています。婚活をして『ラストパートナー』が見つかれば、ぼっち不安も少なく、艶のある老後が送れそうです。社会参加にも意欲的です。『エイジフリーWORK』に挑戦して、社会への還元欲求も満たします。

常識やしがらみなどのエイジズムから解放された人が増え、3つの探しものが見つかれば、「年を重ねるのは楽しい」「自分の好きやラクを生涯追求できる」「いつまでも社会の役に立てる」「自分を活かしきれる」という状態になり、シニアの生きかたや暮らしかたに明るい未来が照らされます。

【シニアをもっと理解したいなら】 ハルメクのリサーチがオススメ!

ハルメクでは、徹底したマーケティングリサーチと、20年以上シニアと向かい合い培ってきた理解力を活かし、シニアを対象としたビジネスのためのトータルなソリューションをご提供しています。シニアのリサーチに関しては、シニアの実態・意識や潜在的な市場ニーズなどを最適な手法で探り、リアルタイムで深い調査結果をご提供いたします。

また、調査だけで終わらせず、得られた知見をもとに、戦略立案から施策実行までをワンストップでご提案することも可能です。シニアのインサイトに迫る深いリサーチと、結果にコミットするアウトプットを同時に実行いたします。

「シニアのインサイトを理解したい」、「シニアの声を商品開発やサービスに活かしたいが、やり方がわからない」などお困りの場合は、ぜひハルメクのリサーチをご検討ください。ご相談もお待ちしています。

■ハルトモの活用

「ハルメク 生きかた上手研究所」では、「ハルメク」から生まれた4,900人以上のモニター組織「ハルトモ」との濃いつながりを起点に、コンテンツ・商品・サービスの開発につなげています。

「ハルトモ」を対象とした定量調査・定性調査により、商品・サービス導入のターゲット、訴求ポイント、障壁等に関する仮説を立案することが可能です。その仮説をもとに、体験会等のイベントを行い、シニアの生の声を分析することで、仮説の検証や課題の深掘りができます。ハルメクと濃い結びつきのあるシニアと協働して、商品・サービスやライフデザインを創出することもできます。

■インサイトの理解

「ハルメク 生きかた上手研究所」では、日々シニアを洞察しているからこそ見えていること、蓄積した多くのインサイト、生々しい情報をもとに、半歩先の未来を創り出しています。

ハルメクが蓄積してきた「シニアを知るノウハウや知見」をご提供し、御社の課題解決を支援するだけでなく、次のアクションを視野に入れた熱い提案をいたします。ぜひお気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者プロフィール

生きかた上手研究所

生きかた上手研究所

ハルメク生きかた上手研究所は、雑誌「ハルメク」の全月刊誌販売部数No.1達成(※)を支えた社内シンクタンクです。「ハルメク」から生まれた4,900人を超えるハルメクモニター(通称:ハルトモ)とのつながりを起点に、コンテンツ・商品・サービスの開発につなげています。

※日本ABC協会発行社レポート2024年1月~6月

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